カイロプラクター DR. 石谷三佳「骨盤・背骨の歪みをリセット」第145回
2011年11月23日、タイムズ誌ウェブサイトのヘルスランド・セクションにこんな題の記事が掲載されました。他にも同様の記事はたくさんあります。「人気の高い鎮痛剤も少量の過剰摂取で命の危険」(CBSニュース)、「静かな殺し屋:ほんの少しの過剰摂取で命の危険」(FOXニュース)、「長期的なアセトアミノフェンの過剰摂取で肝臓損傷の危険」(USAトゥデー)といった具合です。
記事は全て、同年11月22日発行『British Journal of Clinical Pharmacology』に掲載された研究に基づくものです。USAトゥデーの記事は、「長期にわたり、鎮痛薬アセトアミノフェン(タイレノールのブランド名が有名)を多めに飲み続けると、少量ずつでも過剰摂取となり、肝障害と命の危険につながる」との穏やかでない警告で始まっています。
研究の著者であるケネス・シンプソン医師は同記事で、推奨量よりわずかに多い量を飲み続けるだけでも深刻な肝障害が起き、死の危険があると説明しています。ジャーナルのプレスリリースではさらに、「自殺しようとする人のように大量の過剰摂取を一度にするわけではないが、長い時間をへてダメージは積み上がり、結果的に命にかかわる。また、一度に大量の過剰摂取をした人に比べ、入院時に肝障害と脳障害を抱えていることが多く、腎臓透析や呼吸補助が必要な人も多かった」とその危険性を伝えています。
タイム誌によると、「アセトアミノフェンは世界で最も一般的な薬物の一つで、05年の米国だけでも280億回分の投与量が購入されて」います。そしてたいへん一般的な薬物であり、タイレノールの主要成分でもあることから、安全なものだと思われがちだとのことです。しかし実際には、「タイレノールの過剰摂取は米国における急性肝障害の原因ナンバーワンで、FDA(食品医薬品局)によると年間の入院者数は延べ2万6000人、死者数は500人に上る」のです。
カイロプラクティックでは、鎮痛剤に頼らなくても良くなるように、根本的な痛みの原因を突き止め、根本から治す治療を行います。鎮痛剤のおかげで痛みを感じなくなったことに満足せず、鎮痛剤を飲み続けなくても良くなる体にするために、カイロプラクターは従事しているのです。ぜひ、カイロプラクティック医に相談してみてください。
(次回は8月12日号掲載)
〈プロフィル〉石谷三佳(いしたに みか) 石谷カイロプラクティッククリニック院長、パーマーカイロプラクティック大学院卒、ハーバード大学医学部専門課程終了/米国、米国小児、ニュージャージー、日本カイロプラクティック協会会員/2008「Chiropractor of the Year」受賞。2015「Bergen’s Top Chiropractor」受賞。