カイロプラクター DR. 石谷三佳「骨盤・背骨の歪みをリセット」第196回
側弯症とは、背骨を前後から見た時に右、または左側に曲り、背骨がS字になっている状態をいいます。
側弯症は大きく分けて2種類あります。
一つは、先天性な遺伝的な要素によるもの。もう一つは後天性でケガなどにより実際に関節や骨格に異常が起こったことが原因となるものです。側弯症が現れる時期は、7歳から14歳の思春期が1番多く、女子の方が男子の比率より高いことが特徴です。そのままにしておくと骨の成長と共に進行していきます。ホルモンのバランスが崩れ、筋肉が弱ってくる40代からも悪化し続け、70歳を超えると背中が丸く曲がり切ってしまう場合もあります。
従来の整形外科的治療法は、数カ月ごとのレントゲン検査で経過を観察、牽引(けんいん)、背骨ベルトを一日中着るなどです。悪化した場合は外科手術というプロセスです。これではよくなる見込みは非常に低く、背骨は曲がったままでひどくなれば手術になりかねません。
カイロプラクターは手術や固定される背骨ベルトを装着させない方法で、側弯症を治療しています。また、側弯症の場合、凝りや痛みを感じている場合と症状は感じていない場合もありますが、症状のない側弯症を放置しておくことで、背骨以外の関節、股関節や肩関節、膝関節などにも影響を及ぼし、運動などする際に障害になってしまう場合もあります。背骨のバランスも機械と同じ。配列が良く、スムーズにネジが動いている方が、壊れにくいですよね。背骨も関節がスムーズに動いていることで、周りの筋肉にも負担なく、柔軟性のある関節と筋肉を維持することで、さまざまなケガや疾患を防ぐことができます。その他、個人の側弯症に合ったエクササイズや生活環境も細かくチェックすることで、改善の道が開かれます。
四つのチェックポイント
家庭でも簡単な側弯症の見分けられます。以下の四つをチャックしてみましょう。
(1)左右の肩の高さが違う
(2)左右の肩甲骨の高さと広がりの差
(3)ウエストラインのくびれ方の差
(4)前屈したとき右側と左側の盛り上がり方の差
見かけの悪さだけではありません
外見の姿勢や見かけの悪さだけではなく、側弯症が進むことで慢性化された肩凝り、頭痛、腰痛などに悩まされます。さらに悪化すると内蔵も圧迫して不調を起こしたり、肺や心臓にも悪影響を及ぼします。
側弯症でお悩みの方、側弯症かもしれないと思っている方、姿勢が悪い方、まずはご相談ください。
(次回は3月28日号掲載)
〈プロフィル〉石谷三佳(いしたに みか) 石谷ヘルスセンター院長、パーマーカイロプラクティック大学院卒、ハーバード大学医学部専門課程終了/米国、米国小児、ニュージャージー、日本カイロプラクティック協会会員/2008「Chiropractor of the Year」受賞。2015「Bergen’s Top Chiropractor」受賞。
【石谷ヘルスセンターウェブ】www.ishitaniclinic.com