着床前診断1…
重篤な遺伝病も着床前診断により除去可能
遺伝病キャリアだからといって子供を持つ夢をギブアップする必要はない
さくらライフセイブアソシエイツが、日本では不可能な、受精卵に対する「性染色体」の着床前診断をご紹介してから7年が経ちました。1000件以上のコンサルテーションを行い、ご希望の性の赤ちゃんが多く誕生している中、この数年、遺伝病をお持ちの患者さまから着床前診断本来の存在理由である“遺伝疾患を除去”目的の着床前診断のお問い合わせが増えています。日本では、出生と同時に遺伝しているにもかかわらず、成人してからその遺伝を知るケースも少なくありません。遺伝子突然変異分析なども非常に時間がかかります。疾患によっては、日本では遺伝子突然変異分析も不可とされて症状からの判断のみとなり、その場合「~病の疑い」「~病の可能性」という診断書しか出されない現実が見られます。多くの患者さまが直面するのは、疾患の治療のみでなく、遺伝病に対する差別を享受し、当たり前に抱いていた人生の夢や設計を諦めざるを得ない事実です。多くの患者さまから
「血友病Bのキャリアです。父が患者です。妊娠したいのですが、日本の病院では対応してくれません。病気なのに妊娠したいというはおかしいと担当医に言われました」
「多発性内分泌腫瘍(MEN)患者です。子供には私と同じ思いをさせたくありません。日本で調べましたが受精卵の生体検査はできません。友達と同じように普通の人生を夢みることは無理なのでしょうか」
「レックリングハウゼン病の可能性があり、次の子の妊娠の際、着床前診断を希望しますが、日本では有名大学病院でもよほどでないかぎりレックリングハウゼン病の遺伝子検査は行っていないと言われ途方に暮れています」
などのお問い合わせをいただき、この数年、遺伝している受精卵を着床前診断によって見極め、除去し、正常な健康な受精卵のみを移植するコンサルテーションを行ってきました。各遺伝病の突然変異分析~パートナー(罹患=りかん=しているパートナーと正常なパートナー)の遺伝子の型を作成し、受精卵の生体検査、つまり、着床前診断に臨みます。この過程は、①専門性の高い統合的なサービスを提供している遺伝子専門の検査場②生殖医療の観点からも妊娠率が高く、受精卵の生体検査を多く手掛ける専門性の高い胚培養士が在職しており、当該患者の遺伝疾患に関しても包括的に情報が得られる専門性の高い生殖医療機関③さくらライフセイブアソシエイツの的確、敏速、専門性の高いコンサルタントとの共同作業|によって、患者さまご夫婦と複雑な手続きや過程を丁寧に準備を進めていきます。
この遺伝疾患に対する着床前診断は、健常者に対する性染色体(男女産み分け)のケースよりさらに細かく専門的なケアが必要です。着床前診断は体外受精サイクルを伴うものですが、健康な成人でも徹底した血液検査とその同日の検査結果を基に排卵促進剤の微妙な調整が必要です。これに加え、遺伝疾患をお持ちの患者さまは、当該疾患に対する治療や投薬との適合性も確認される必要があるため、資格を持った遺伝子専門カウンセラー、生殖内分泌科医、遺伝疾患に対する治療の担当内科医のチーム治療となります。
このリポートを執筆中のサンクスギビングの休日に、コンサルタントとしてこの1年6カ月間、二人三脚で歩んできた遺伝疾患をお持ちのクライアントから妊娠の吉報が届きました。10日前の11月半ばに遺伝病陰性の受精卵移植を行なった結果です。米国での治療によりご夫婦に新しい人生の扉が開きました。重篤な遺伝病も米国で着床前診断により除去可能、という選択肢があることを、より多くの患者さまに知っていただきたいと思います。
〈プロフィル〉清水直子(しみず なおこ) 学習院大学法学部卒業、コロンビア大学で数学を学び、ニューヨーク大学スターンスクールオブビジネスでMBAを取得。マウントサイナイ医科大学短期医学スクール修了。メリルリンチの株式部で活躍し、2003年さくらライフセイブ・アソシエイツを設立。
【ウェブ】www.sakuralifesave.com/