日本語力向上のため夏休みを上手に過ごしたい
夏休みに日本で学ぶ効果的な方法とは？
海外で使用言語が英語に偏り日本語力の強化が必要となっている子どもにとって、夏休みは日本語を集中的に学習する絶好の機会です。
夏休みに日系の学校や幼稚園などで行われるサマーキャンプには積極的に参加したいですね。サマーキャンプには、実施期間や場所、内容などの異なった多彩なタイプのものがあります。どのキャンプの主催者も日本語の向上に効果的な環境を整え、日本文化にも触れるというような工夫を凝らして実施しています。このようなサマーキャンプの情報は日本語の情報誌や新聞などに掲載されていますので参考にするとよいでしょう。
しかし、日本語力の向上のためには日本で学ぶのが効果的であることは言うまでもありません。北米に暮らす子供たちは、現地校において英語で算数（数学）や理科、社会科などの教科を学び、教科外学習や課外活動などでも英語を使う学校生活を送ることによって知らず知らずの内に自然に英語を身につけています。夏休み日本に滞在すれば、数週間にわたり日本語環境に浸ることができますので、日本語力を自然に伸ばすために有効利用したいものです。
日本滞在中に日本語を学ぶ方法としては、小中学校や高校での体験入学や学習塾の夏期講習会に参加することなどが挙げられます。ただし、日本の学校への体験入学は学年相応の日本語力が要求されることもあり、受け入れが認められないということもあります。学習塾の夏期講習会は受験対策中心ですので、帰国する予定がある場合には、受講するのもよいでしょう。
一方、日本でも最近は多くのサマーキャンプが開催されています。このようなサマーキャンプは、日本の子どもたちに囲まれて日本語環境にどっぷりつかることができるのがよいのですが、海外の子どもに日本の子どもたちと異なる言動が見られると敬遠され、うまくなじめないこともあります。そうなると日本語嫌いを引き起こす要因にもなりかねません。
そのような問題が少ないのが、海外の組織が日本において実施するサマーキャンプです。海外に生活する子どもの状況を理解してプログラムが企画されており、また、開催期間中も無理なく日本語や日本文化になじめる環境作りがなされているからです。キャンプの参加者は海外に在住している子どもが中心であり、日本人の中に単独で参加する場合とは異なり、心細さを感じることがなく日本の子どもとも楽しく交流ができるのが特長です。（次回は３月第４週号掲載）
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