〈コラム〉りばてぃ「ニューヨークの遊び方」 Vol.52

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NY市、ファッション産業育成資金を増額へ!!
3倍の年間1500万ドルに

0228-18men-b0007805_12341497ニューヨークのファッション業界の方々に朗報を1つ。ファッション・ウィーク(NYFW)にあわせて、ファッション関連産業育成のため年間500万ドルだったニューヨーク市の補助金を、3倍の1500万ドルに増額するとデブラシオ市長が発表。これは、同産業がもたらす18万人の雇用、110億ドル(約1兆3000億円)の経済効果、20億ドル(2400億円)の市税収などを重視したもの…。
補助金は、小売活動や資金繰り支援、B2Bパートナーシップ作り、マーケティング・キャンペーン、職業トレーニング、各種賞の開催などファッション業界育成のために使われるそうです。
一部メディアから「さんざんファッションに興味ないと公言してたのに、ファッション産業を重視してたブルームバーグ前市長と比較されプレッシャー感じたのか?」(「New York Observer」「Style」)とのツッコミも。
でも、この政策自体は悪くないと思います。理由はいろいろありますが、例えば、2012年に発表された調査では、アメリカ国内でニューヨークは、もっとも多くの大学のデザイン系学部の卒業生を生み出していたり、386名が所属するアメリカ・ファッション・デザイナー協会(CFDA)のうち129名、つまり、3人に1人がニューヨークの大学出身者という圧倒的な存在になっていまして、この政策は、ニューヨークの長所とか強いところをさらに伸ばすことになるでしょう。
また、ここ数年ほどアメリカでは、創業100年前後の老舗ファッション・ブランドを再評価するトレンドがジワジワと確実に広まってまして、今後、ニューヨーク市がファッション産業への支援を強化していくと、老舗ファッション・ブランドの再評価トレンドとあいまって、また新しい現象が何かしら生じてくるかもしれませんし…。
詳細は、公式サイト(madeinnyfashion.nyc)まで。
(次回は3月第4週号掲載)

〈プロフィル〉りばてぃ 「ニューヨークの遊び方」(nyliberty.exblog.jp/)作者。Liberty & Friends, Inc.の創設者。米国で事業を展開する日系企業向けにマーケティングを中心とした各種コンサルティング業務を提供するほか、各種メディアとのコラボレーションを行う。

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