<コラム>北米伊藤園企画「なるほど相談室」第10回

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Headshot_Kobayashi_Rika今月のテーマ「賢い不動産の探し方」
〈回答者コーコラン不動産  ニューヨーク州公認不動産エージェント 小林利花氏

Q:渡米した時は、会社が住宅を用意してくれたのですが、家族を呼び寄せることになって初めて自分で家探しをすることになりました。新聞に「No Fee」や「No Brokers Fee」を書かれている物件情報がありますが、これってどういう意味ですか?

A:賃貸の場合、三つのオプションがあります。一つ目は「Full Fee」で、ニューヨークでの賃貸物件探しで最も一般的なものです。個人オーナー(貸し手)が、不動産エージェントを雇い、テナント(借り手)を探し、テナントが不動産エージェントにBroker Feeを支払います。

Sashie_4_hanami二つ目は「Partial Fee」で、オーナーが不動産エージェントを雇い、物件をより魅力的にアピールするため、Broker Feeの一部をオーナーが支払う場合です。そして、最後の「No Fee」は、オーナーが「会社」で、オーナー会社として、所有する物件を自ら管理し賃貸している場合です。近ごろは、インターネットの普及から、オーナー会社が「No Fee」と明記して、一般向けに直接テナント募集を出す例が増えてきました。
Q:「No Fee」はとても魅力的なのですが、ただより怖いものはないっていいますし、連絡するのも躊躇してしまっています。
A:No Feeの物件を選ぶ場合、不動産エージェントを雇わず、直接オーナー会社から賃貸しているので、Broker Feeを支払う必要がありません。しかし、オーナー会社が所有しているNo Fee物件の中から選ぶため、選択肢となる物件の数が限られています。また、テナントは、不動産賃貸の手続きすべてを自分でやらなければならず、また直接オーナー会社を相手にしなければなりません。
Q:不動産エージェントにお願いする場合の利点は何ですか?
A:不動産の売買、賃貸の過程では、時間と情報源と専門家の知識がとても大切です。知識を持つ不動産エージェントを雇うことで、適切な金額で契約を行うことができるでしょう。「No Fee」物件を選び、不動産エージェントを使わないのもオプションの一つですが、上に述べた事柄などもきちんと理解した上で利用することが大切です。
※賃貸契約時にタックスリターンやクレジットヒストリーなどを必要書類として提出する必要があります
(次回は11月第4週号掲載)

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