カイロプラクター DR. 石谷三佳「骨盤・背骨の歪みをリセット」第96回
全ての子供たちが健康な背骨を持ち、健康に生活していくことはとても大切なことです。脊髄は成長盛りである子供たちのベースとなるフレームワークになって、いろいろな面での体のサポートをしている、とても重要な体の中心となるのです。子供は、母親の胎内から産道を通って生まれてくる時から、大変な肉体的ストレスを受けています。頭蓋骨は圧縮され、無理に頭や手を引っ張ることで神経にダメージを与えて障害をもたらすこともあります。神経障害を起こさなくても、首の骨がずれることは非常に多いのです。このような問題は、親にはなかなか分かりにくいかもしれませんが、運動機能の発達に問題があったり、情緒不安定な子供には特に注意した方がいいでしょう。
1987年にドイツ医学ジャーナル「Manuelle Medizin」で、生後5日の赤ちゃん1250人を対象に研究をしたリポートが出ました。そのうち、211人の赤ちゃんは吐き気や不眠があり、また、95%は耳鼻科系の問題を抱えていました。ところが、カイロプラクティックのアジャスト(矯正)を行ったところ、1000人以上の赤ちゃんが静かに、泣くのをやめ、筋肉もリラックスされて眠りについたという結果でした。同じリポートでは、1000人の赤ちゃんは首の上の方から出ている神経が頚椎(けいつい)の歪みによって圧迫されていました。首の上の神経はとても大切な神経で、それが何かの形で圧迫されたり、流れを妨げられたりすると、体の抵抗力を失い、耳、鼻、喉が悪い菌で感染させられやすくなり、風邪をひきやすくなったり、体力がない子供になってしまいます。
次回はカイロプラクテイックが子供にどのような効果があるのか、子供のどのような症状に気をつけるべきかについてお話したいと思います。 (次回は4月11日号掲載)
〈プロフィル〉石谷三佳(いしたに みか) 石谷カイロプラクティッククリニック院長、パーマーカイロプラクティック大学院卒、ハーバード大学医学部専門課程終了/米国、米国小児、ニュージャージー、日本カイロプラクティック協会会員/2008「Chiropractor of the Year」受賞