明確な目標を決める 未来のお金の地図を作成しよう
私たちは現在の家計や資産の状況についてはある程度把握できると思います。しかし、自分の将来の家計や資産についてイメージしているという人は少ないのではないでしょうか?
多くの人は、漠然と「毎年少しずつ収入がアップして、資産もそれなりに大きくなっていく」というように考えているのではないでしょうか? しかし、今後は収入の右肩上がりが続くという保証はどこにもありません。いつ収入が減ってもおかしくはなく、仕事自体を失ってしまうことも十分あり得るのです。資産についても、お金の使い方しだいで、順調に増えていくどころか、減ってしまうことも考えられます。
将来に何かを確実に達成するには、まず、明確な目標を設定することがとても重要だと思います。お金においても同じことがいえます。きちんと具体的な数字などの明確な目標を決めて、その目標に向かって最短距離で進むことを心がけていただければと思います。
まずおすすめしたいのが、定年を期限にして、「未来のお金の地図」を作成することです。将来に向けて豊かで楽しい生活を送るためには、長期にわたるプランの立案と実行は欠かせないと思います。そして、その長期の目標から逆算して、20年後、15年後、10年後、5年後、3年後、1年後、半年後…といった中期・短期の途中経過的な目標を立てていきます。
「未来のお金の地図」を作成することで、毎月貯めたい貯蓄額や削減したい支出額なども具体的に決まってきますし、その達成に向けてとるべき行動も具体的になってきます。皆さんもぜひ地図を作成し、将来の不安を小さくしてくださいね。
(次回は6月第1週号掲載)
〈プロフィル〉泉 正人(いずみ まさと) ファイナンシャルアカデミー代表、金融学習協会理事長。経済入門から資産運用までの幅広いファイナンシャル教育を行う。受講者が32万人の「お金の教養」=写真=プログラムをニューヨークでも開催。http://us.Financial.ac