子供の歯（上）
乳歯から永久歯に生え替わるタイミングは個人差がありますが、６歳からといわれています。乳歯は抜けてしまうからと言って歯磨きをきちんとしなかったり、虫歯を治さないでおくと、永久歯に大きな影響が生じてしまうということは以前コラムで紹介しました。
今回から２回にわたり、幼少期の虫歯になりやすい時期を解説しようと思います。
１歳半前後
乳歯は大体、生後６カ月から前歯が生え始め、１歳半ごろになると上下の前歯12本と奥歯４本も生えてきます。生まれてきて最初に虫歯になりやすいのはこの時期になります。
寝かしつけるためにミルクや果汁、乳酸菌飲料、スポーツ飲料を飲ませるのをやめて、甘味物をとる習慣をつけないことが大切です。こうした飲み物を与えたい時は、日中にストローやコップを使うようにしましょう。
歯磨きのポイントは、子供の頭を自分の膝に乗せ、仰向けに寝かせた状態で磨きます。歯ブラシはなるべく毛先が短く、頭部の小さなものを使い、上の前歯を中心に歯と歯の間、歯と歯茎の境目を丁寧に磨いてあげてください。
３歳前後
平均的に３歳前後になると乳歯は20本すべて生え揃うので、幼児は何でも食べられるようになる半面、甘いものに触れる機会が多くなります。おやつは決められた時間に決められた量を。甘いスナックやジュース、歯にべったり付くお菓子を避け、ジュースで流し込まず、しっかり噛（か）む習慣を身に付けられるといいですね。また、少しずつ子供自身が歯ブラシを持つ習慣もつけていきましょう。仕上げは親がしっかりと、デンタルフロスを使って歯と歯の間をきれいにすることも大切です。フッ素を塗ってもらうことも効果的です。
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次回も引き続き、虫歯になりやすい時期についてお話します。
（次回は６月第３週号掲載）
〈筆者プロフィル〉石橋香也子（いしばし かやこ） ニューヨーク大学歯学部卒業。ルーセラン・メディカルセンターで一般歯学の臨床研修課程修了。
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