〈コラム〉ケン青木の新・男は外見 第86回

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私見“クールビズ” (2)

cartoon_enterprise_184082近年減ってきたとも言われてますが、日本人男性の意識において“外見よりも中身、中身で勝負”という方はまだたくさんおられます。子供のころ、正しい洋服の着方なんて教えてもらったことがないので当然だと言えますし、個人の生き方の問題でもあり、そう考えるのが間違っているとも言えませんし否定もしませんが、“郷に入っては郷に従え”ということわざがあります。さまざまな人種と文化が入り交じってビジネスしている米国や欧州で、男は“見た目”が重要、見た目に教養、経歴、品格、仕事の能力など全てが表れ、明確に判断できる。というのがこちらでの一般的常識なのです。ニューヨークに来られてから、そのように感じられたこと、ありませんか? こんなことで人間性や能力を誤解されてしまうのはあまりにもったいない。ならば彼ら流に装うこともビジネススキルの一つだと割り切って考えるのもアリなのではないでしょうか。
私たちの良い点であり、欠点でもあるのですが“自己学習、自己解決”を試みる方が多いのですね。ゴルフが流行(はや)ればゴルフ本を買って読み、ワインが流行ればワイン本を買い猛勉強…。結果、理論は大学講師か助教授並み、実践力は伴わず、となるケースが多いのです。自己学習の成果、例えばゴルフのスコアはどれくらいアップするのでしょう? ワインだってソムリエと張り合うための勉強ではないですものね。やはり自分のためなはず。
ゴルフもワインも専任のコーチやアドバイザーの助言を聞きつつ、実践を繰り返すことで、より多くの手応えと独自の判断基準が出来上がりやすいのではないでしょうか? 実は洋服も全く同じなのです。紳士服飾雑誌や、玉石混交の見本のインターネットを見る方も多いようですが、やはり洋服もゴルフやワインと同じく、信用できるコンサルタントやコーチに付いてもらい、合理的に経験を積みながら実力を磨かれていくのが一番です。何かお役に立てることがあれば何なりとお問い合わせください。それではまた。
(次回は6月13日号掲載)

32523_120089421361491_100000813015286_106219_7322351_n〈プロフィル〉 ケン青木(けん・あおき) ニューヨークに21年在住。日系アパレルメーカーの米国法人代表取締役を経て、現在、注文服をベースにしたコンサルティングを行っている。日本にも年4回出張。

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