家計簿をつけ続ける仕組みとは 「レシートボックス」を作成しよう
お金が貯まる人になるための「家計簿」づくりの流れは、まず、お金を使ったらレシートは捨てずに持ち帰る。次に、持ち帰ったレシートは専用の「レシートボックス」に入れておく。最後に、月に1回「レシートボックス」のレシートを集計する―の3つのステップに分かれます。
自分のお金の流れをざっくりと把握することが、家計簿づくりのカギですから、「レシートボックス」を次の10項目分用意します。住居費、保険料、自動車関係費、税金、水道光熱・通信費、教育・自己投資費の6項目の固定費と食・日用品費、交際・レジャー費、衣服・理美容費、その他(交通費など)の4項目の変動費に分けます。そしてもう1つ大切なポイントは、10個の箱を部屋の目立つ場所に常に置いておくことです。そうすれば、毎日帰宅したときにいやでも箱が目に入り、家計簿のことが頭に浮かぶことになるでしょう。
次に、水道光熱・通信費などの銀行口座からの自動引き落としにしている場合も、領収書が手元に届いたら、とりあえず箱に入れておきましょう。ここで気をつけておきたいのが、電車やバスで移動したときの交通費や自動販売機でジュースを買ったときなどの領収書がもらえない、またはもらいにくいケースです。この場合は、自分でメモに書き込んで残し、それをレシート代わりにボックスに入れるのです。この時注意したいのが、お金を使ったらできるだけ早く、忘れないうちにメモに書き込む、ということです。そして、普段使っている手帳などにはなるべく書き込まず、切り離せるタイプの専用のメモ帳か、市販の小さな出金伝票を用意しておくと便利です。
「自分で書く」という行為自体を通じて、使った金額を言い訳のできないかたちに視覚化して、しっかりと自分の意識に刻み込んでいきましょう。皆さんもぜひ「レシートボックス」を作成し、家計簿をつけ続けていってくださいね。
(次回は7月第1週号掲載)
〈プロフィル〉泉 正人(いずみ まさと) ファイナンシャルアカデミー代表、金融学習協会理事長。経済入門から資産運用までの幅広いファイナンシャル教育を行う。受講者が32万人の「お金の教養」=写真=プログラムをニューヨークでも開催。http://us.Financial.ac