GRAMERCY 最高売買物件は42Mドル
★歴史
グラマシー公園を中心に、南北を14th Stと23rd St、東西を1st AveとPark Ave Southに囲まれた地域をグラマシーと呼びます。
グラマシーは、「曲がりくねったナイフ形の沼地」の意のオランダ語が語源。21st Stから18th Stへと川の流れる沼地渓谷でした。1830年代、18万ドル(現在の約5Mドル)かけ開発。沼地を排水、馬車100万台分の土を搬出し、現在の土地形状に。グラマシー公園は、ニューヨーク市唯一の私有公園。年会費を払った公園周囲住民のみ入園できます。園内の銅像は、19世紀の俳優エドウィン・ブース。弟がリンカーン大統領の暗殺者としても有名に。18th Stにある Pete’s Tavernは、1864年オープンのニューヨーク最古サロン。禁酒時代も、花屋に偽装し営業を続けました。
★不動産市場
グラマシーの住宅といえば、19世紀のギリシャ神殿建築、イタリアスタイルのタウンハウスやブラウンストーンアパートが特徴。公園周辺は歴史保護地域に指定され、政治家や作家が住んだ高級住宅地ですが、3rd Aveの東には、手頃な値段のアパートもあります。
50万ドル以下で小さいコープStudio。1Mドル以下で大き目コープBedroom(BR)や、希少ですが、不動産+土地の一部を所有するコンド小さめ1BRも。1.5Mドルで大きめコンド1BRが出ています。(注1)
昨年の最安賃貸物件は1650ドル、最高賃貸物件は2万5000ドル。最安売買物件は22.7万ドル、最高売買物件はプール付きペントハウス42Mドルでした。(注2)
新築物件は、サルベーションアーミー跡に建つGramercy Park Southのコンド。図書室付きの2BRが、9.5Mドルで出ています。(注1)
(注1)情報は変動する可能性があります
(注2)コーコランの不動産サーチエンジン「TAXI」から
(次回は4月第4週号掲載)
〈profile〉こばやし りか 元ミスインターナショナル日本代表。通訳、大学講師を経て不動産業に。コロンビア大学院卒。趣味はガーデニング、ヨガ。グリニッジビレッジ在住。夫とともに東日本大震災のチャリティーマラソンを主催。現在、ペットアダプションセンターでボランティア活動中。
【Eメール】rika.kobayashi@corcoran.com
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