傷痕をほぐし、コアマッスルの反応を向上させる

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痛みが戻る理由と対策(後編)

〈コラム〉瓜阪美穂「理学療法士が教えます」 身体が痛い本当の理由 【第12回】

質問 以前ランニングで膝を痛めたことがあります。一度治ったはずが、同じ場所が、寒くなると毎年また痛くなります。来年も痛くなったらいやなのですが…。

回答 治ったと思ったのに、また同じ場所が痛くなる…。その理由を前編(1月21日号掲載)では詳しくお伝えしました。痛みが引くと私たちは「治った」と思ってしまうのですが、痛みが引いても身体の中にダメージが残っているため、その部分が気温や気圧の変化などに敏感に反応し、痛みを引き起こすことがある、というのがその理由でした。後編では「毎年冬になると痛くなるのが嫌だ」というお悩みを解決すべく、対策をお伝えしたいと思います。

まずは残っている傷痕をほぐすためにマッサージを行います。痛みの起こる場所よりもその周辺にフォーカスし、硬さをほぐしていきましょう。例えば膝前の痛みの場合は、膝裏やふくらはぎ、太腿の前側、内側をほぐすと良いです。さらに痛みがなくなったとしても機能が落ちた部分は治ってないため、リハビリが必要となります。片足でバランスの体操を行ったり、コアマッスルの反応を向上させて怪我をする以前の身体の状態に戻します。

このように痛みを追いかけるのではなく、身体の中に残る根本の問題を解決していきましょう。詳しくは理学療法士に直接お尋ね下さい。

瓜阪美穂〈筆者プロフィル〉
瓜阪美穂(うりさか みほ)  理学療法博士、整形臨床スペシャリスト。ニューヨーク州立大学ビンガムトン校を卒業後、南カリフォルニア大学理学療法博士課程を修了。ブロードウェイミュージカルのダンサーの理学療法士としても活躍中。米国の理学療法により、自身の身体に興味をもち、正しい動作を生活に取り入れることを目的に治療や指導を行っている。
★身体に関する皆様からの質問も受け付けています。
【ウェブ】https://omptny.com/ja/

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