〈コラム〉線維筋痛症 パート1 カイロプラクティックの治療で症状緩和が期待

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カイロプラクター DR. 石谷三佳「骨盤・背骨の歪みをリセット」第70回

線維筋痛症(Fibromyalgia)って聞いたことありますか? これは全身の広い範囲にわたって痛みを感じる病気です。

約600万人の米国人はこれを患っているそうです。米国における有病率の調査では、女性で3.4%、男性は0.5%、人口の2%といわれ、女性に圧倒的に多い病気です。

日本では厚生労働省の調査班が人口の1.7%という結果を報告しています。

線維筋痛症は1990年代に入ってから米国などの諸外国で徐々に注目されるようになりました。日本では2003年になって病気の原因解明のための研究班が厚労省特別科学研究費をもとに組織されたばかりです。ほとんどの人にとって聞いたことのない病名だと思いますが、私たち一般の人間が線維筋痛症という名前を初めて耳にしたのは、日本テレビのアナウンサーが線維筋痛症を苦に自ら命を絶ったというニュースだったかもしれません。それくらいに社会的にも認知されていない病気ですし、研究もまだまだ発展途上の病気であるという事です。

レントゲン写真、CTスキャンあるいはMRIでもこの病気特有の異常所見はなく、この病気が診断できる特別な検査はありません。

これは実際に原因が不明であることもあり、診断がなかなかつきにくく、お医者さんにもよく分からない…ということが多いのが現実だと思います。周囲の理解を得ることが難しいため、患者は精神的につらい状況に陥ることも少なくありません。検査で異常がないため、病院を転々とすることも珍しくありません。

西洋医学的にも非常に治療しにくいこの症状、繊維筋痛症ですが、カイロプラクティックの治療で少しずつでも症状が和らいでいくことが期待できます。次回は、一体、繊維筋痛症はどのような症状があるのか、また、カイロプラクティックの治療で何が可能なのかをお伝えします。
(次回は10月24日号掲載)

Mika 〈プロフィル〉石谷三佳(いしたに みか) 石谷カイロプラクティッククリニック院長、パーマーカイロプラクティック大学院卒、ハーバード大学医学部専門課程終了/米国、米国小児、ニュージャージー、日本カイロプラクティック協会会員/2008「Chiropractor of the Year」受賞
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