インビザラインって何?
昔以前は“矯正とは10代の時にするもの”という考えが一般でしたが、最近は子供から大人まで幅広い層の方が矯正をされています。特に透明のマウスピース=写真=の矯正装置をはめて歯並びを治す方法(インビザライン)が人気があります。
インビザラインは1999年に新しい歯科矯正治療として始まり、今では250万人を超える患者さんが治療を受けられています。昔からよく知られているワイヤー矯正とは違い、取り外しができ、歯の手入れが楽で、見た目も分かりにくく、大人の方で矯正に抵抗がある方などにもやりやすい方法です。また、ワイヤーやブラケットを使わないので、刺さったり粘膜をダメージすることもありません。
アメリカに来てほとんどのアメリカ人が10代で矯正しているので、自分の歯並びが気になるようになったという患者さんが多くいます。
インビザラインは精密検査の後、型を3Dスキャンし、歯科医の指導に基づいて治療計画を立てます。患者さんは治療計画を3Dアニメーションで見ることができます。2週間おきにマウスピースを代え、歯を動かしていきます。1回のマウスピースでは歯の移動量が0・25ミリとコントロールされています。10代のころ矯正をしていても、保定装置をつけなかった人などはやはり歯が動いてしまった方が多いので、インビザラインは歯並びをまたきれいに調整するのにも最適です。
矯正はもちろん見た目が良くなるだけでなく、自分の歯と骨を守ります。歯並びがよくないと、食べ物がつまりやすいスペースを作ってしまいます。歯磨きもやりにくく、同じ歯が虫歯となり、歯周病になりやすくなります。
何十年も矯正をしようかしまいか、悩んでいる方が多いですが、ほとんどのケースが長くても2〜3年で終わります。一生悩むより、数年を投資し、一生きれいな自分の歯で美味しく噛めるのがいいと思います。 (次回は5月第3週号掲載)
〈筆者プロフィル〉石橋香也子(いしばし かやこ) ニューヨーク大学歯学部卒業。ルーセラン・メディカルセンターで一般歯学の臨床研修課程修了。
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