CHELSEA 最高売買物件は14.2Mドル
★歴史
南北を14th Stと34th St、東西を6th Aveとハドソン川に囲まれた地域を「チェルシー」と呼びます。
1750年に、ロンドンのマナー・ハウス(16世紀末に建設されたヨーロッパ貴族の邸宅)にちなみ、英国少佐が邸宅を「チェルシー」と名付けたのが始まり。上流階級の住宅街となり、1847年、ハドソン川沿いに鉄道が開通するとともに、油精製所、工場が建ち並ぶ工業地域に発展。1960年代、 歌手ボブ・ディラン、作家マーク・トゥエインなど、多くの前衛芸術家が住んだ「Chelsea Hotel」 を舞台に、ポップアートの旗手アンディ・ウォーホルが映画化(「Chelsea Girls」)し、伝説となりました。90年代、画廊が建ち並ぶ街となり、2009年のハイライン公園オープン以降、トレンディーな地域へと成長し続けています。
★不動産市場
チェルシーの住宅といえば、タウンハウス、ブラウンストーンアパート、工場を住宅化したアパートが特徴。ハイライン公園沿いには高級コンドも建築されていますが、23rd Stから北には手頃な値段のアパートもあります。
小さめコープStudio(300sqf)が25万9000ドルから。小さめコープ1BR(500sqf)が47万5000ドルから、小さめコンド1BRは69万8000ドルから現在市場に出ています。(注1)
昨年の最安賃貸物件は1290ドルのStudio、最高賃貸物件は4万2000ドル。最安の売買物件は14.3万ドルのコープStudio、最高売買物件はアールデコのビルを新改築したコンド、Walker Tower。1000sqfのプライベートルーフデッキ付き3BRが14.2Mドルでした。(注2)
新築物件は「345 Meatpacking」。2 Bath付きの2BRが4.5Mドルで出ています。(注1)
(次回は5月第4週号掲載)
〈profile〉こばやし りか 元ミスインターナショナル日本代表。通訳、大学講師を経て不動産業に。コロンビア大学院卒。趣味はガーデニング、ヨガ。グリニッジビレッジ在住。夫とともに東日本大震災のチャリティーマラソンを主催。現在、ペットアダプションセンターでボランティア活動中。
【Eメール】rika.kobayashi@corcoran.com
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