<コラム>北米伊藤園企画「なるほど相談室」第15回

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今月のテーマ「アメリカの単位」
0426-21men-itoen回答者 SAPIX中高部 / NEXUS International
中村健人(ナカムラタケト)
ロングアイランド校校舎長

相談者:NJ在住 Iさん
Q:ニューヨーク在住3年目になりますが、いまだにアメリカの単位に慣れません。インチ、ポンドなど、簡単な計算法ってあったりするのでしょうか。
A:インチは古代ローマ時代に足の親指の横幅を基準に作られた単位です。ですから、インチという感覚を理解するためには、頭の中で一生懸命親指を並べてください。
数学の講師らしく解説すると(1インチ=2.54センチ)です。インチをセンチに直したいときは、「×2.54」して下さい。ちなみにフィートは「×30.48」でセンチに、ヤードは「×0.9144」でメートルに直せます。日常生活では、端数を切り捨て「×2.5」、「×30」、「×0.9」で十分です。
重さも同様に考えてオンスは「×28.35」でグラムに、ポンドは「×453.6」でグラムになります。しかし、お肉屋さんの前Sashie_15_america_tani_5でいちいちスマホを取り出して…というのは面倒ですよね。1/4ポンドがだいたい100グラムですから、表示されている値段を1/4にして、日本の価格と比較すればお買い得か否かの判断ができます。
Q:単位と言ってもいろいろで、気温なども気になるところです。もちろんこちらのニュースで天気予報を見ても、しっくりきません。例えば、日本で私たちのなじみのある、摂氏で気温を伝えても、アメリカ人は分からないのでしょうか。
A:日本人が華氏の表示に慣れていないのと同じように、アメリカ人にとって摂氏の表示では伝わりづらいのが現状です。「郷に入っては郷に従え」我々が華氏の温度表示に順応しなければなりません。
摂氏を華氏に変換する公式が「℃=(5÷9)×(℉-32)」です。しかし、こんな公式を覚えるのは大変ですよね。大まかな気温が分かれば良いわけですから、「5÷9=0.555…≒0.5」「32≒30」として計算してしまいます。つまり℉を℃に直したいときは30を引いて÷2です。これなら「80℉=25℃」(実際は26.7℃)と瞬時に変換できます。
℃を℉に直したいときは2倍して30足してください。日常生活で2℃程度の誤差が許されないのは体温くらいです。これは、平熱を基準に考えましょう。だいたい97〜98℉が人間の平熱なので、100℉を越えたら病院に行ってください。
(次回は5月第4週号掲載)

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