申請は2014年4月1日開始
米国市民権・移民業務局(USCIS)は、2014年4月1日から、15年度のH―1Bビザ申請の受付を開始します。資格審査の処理に向けて受理されるH―1Bビザの数は8万5000件です。申請の数はすぐに申請枠に達することが予想されます。雇用者の方は、最初の5営業日(4月1日の火曜日〜4月7日の月曜日)の間にH―1Bビザを申請するように計画することが必要です。資格審査のために受理され、承認されたH―1Bビザは、14年10月1日(政府の15年度の最初の日)に有効になります。
ビザの数
年間のH―1Bビザの発給枠は6万5000件で、米国の上級学位(修士号以上)をもつ外国籍の方向けには、さらに2万件の発給枠があります。昨年は、6万5000件の発給枠に対して、およそ10万4000件の申請がありました。申請したケースから資格審査に選ばれた確率は62・5%ということになります。およそ3万9000件(申請数の31%以上)の申請は抽選で資格審査に選ばれませんでした。
15年度のH―1Bビザを求める件数はさらに多くなることが予想されています。13年4月以降、新規のH―1Bビザのケースがファイルされていないことに加えて、経済が改善していること、失業率が下落していることなどすべてが、今年の発給枠に対する大きな需要へと導くと考えられます。そのため、雇用者の方は、米国労働省からの労働条件申請書(Labor Condition Application)の取得を含めて、事前にケースの準備を進めることを強くお勧めします。多数の労働条件申請書の申請があることで、労働省で処理の遅延が発生する可能性が高いと思われます。
H―1Bの申請にどのような書類が必要なのか、ご自身の顧問弁護士またはリチャード・A・ニューマン法律事務所にご相談ください。
申請の時期
15年度の申請は4月1日から可能になります。雇用者の方々は、H―1Bビザの申請書類が、4月1日の火曜日に、遅くても4月7日の月曜日までに、USCISのオフィスに到着するように準備することをお勧めします。雇用者の方々や弁護士は、この期間中にUSCISに到着するように、翌日到着便で書類を申請する必要があります。
すべてのH―1Bの申請が年間の申請枠の対象になるわけではありません
一般的にいって、現在H―1Bを保有している方は、年間の申請枠の対象にはなりません。年間の申請枠の対象にならないケースには、延長、修正、雇用者の変更が含まれます。これらのケースは、年間のどの時点でも申請することができ、承認されます。しかし、現在H―1Bを保有している方でも、H―1Bをサポートした以前の雇用者が高等教育機関に関連のある非営利団体や非営利の研究組織で申請枠の対象外だった場合は、雇用者を変更するときに、あらためて申請枠の対象になります。また、以前H―1Bのビザを保有していたものの、6年間の限度を使いきっていない方は、申請枠の対象外になります。
(弁護士:リチャード A. ニューマン)
(次回は2月第4週号掲載)
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(「WEEKLY Biz」2014年1月25日号掲載)