〈コラム〉最新ビザ事情

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非移民ビザ保有者の

高齢の両親や内縁関係者のB―2ビザ

非移民ビザ保有者の高齢の両親や内縁関係者は、通常世帯員が対象となるL―2、H―4、Eといったビザは原則的に対象外です。非移民ビザ保有者が成人で、両親が高齢の場合でも対象外です。夫婦のような関係にあり、長年同居している場合でも婚姻関係がなければ適用されません。
8月17日の政府の覚書では、非移民ビザを保有する代表者の「世帯員」とは代表者と同じ住居で生活し、核家族や近親者といった関係を示すと定義しています。米国務省は「世帯員」に該当しないが、H―1B、L―1、E、F―1などのビザ保有者とともに生活を希望する高齢の両親や内縁関係者へはB―2ビザを発給します。大使館員はこのような状況でB―2ビザを発行する際、ビザスタンプ上に代表者のビザの種類やその期限を記入するはずです。また大使館員は、半年以上滞在を予定しているB―2ビザ保有者へは米国へ入国時に1年間の滞在許可をもらうよう要請するでしょう。
米国滞在中、B―2ビザ保有者は代表者のビザの期限に合わせて半年間の期間延長を申請することができます。政府は延長許可が下りたとしても、滞在はあくまで一時的なものであると移民局の審査官へ認識させています。ただし、代表者が非移民ビザを一時的に喪失している場合、例えば永住者へのステータス変更申請中といった場合は、B―2ビザの期間延長については厳しい条件となるでしょう。

労働局による労働証明

7月、労働局は永住権申請手続きの最初のステップであるPERM申請の最低賃金決定を中止しました。これは連邦地方裁判所が労働局へ10月1日までにH―2Bビザ申請の賃金決定3500件を再発行するよう要請したためです。労働局では作業を遂行する財源も人員も不足していました。
9月9日、労働局はH―2Bビザの賃金決定請求の80%を完了したとし、PERM申請の賃金決定のプロセスは制限付きだが再開すると発表しています。労働局はまた6月中旬に申請があった件について現在審査中で期間は6週間以上、もしくは90日以上期間が掛かるとも言及しています。
労働局は10月中旬までには審査期間が60日間に戻ると予想しています。今回プロセスが中止する前の通常審査期間はもっと早い30日間ほどでした。審査期間が一日も早まるよう期待して止みません。

H―1Bビザ申請数

8月26日現在、移民局は通常ケースの6万5000件に対し3万2200件、修士号以上対象ケースの2万件については1万6700件の申請があったと報告しています。
(弁護士:リチャード A. ニューマン)
(次回は10月22日号掲載)
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過去の一覧
(「WEEKLY Biz」2011年9月24日号掲載)

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