〈コラム〉F、JおよびMビザの非移民による非合法的な滞在に関する計算について

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新たなガイダンスを発表

米国市民権・移民業務局(USCIS)は、2018年8月9日に実効になる、F、JおよびMビザを保有している方々の非合法的な滞在の計算に関する新たなガイダンスを発表しました。
以前の政策:外国人学生(Fビザ)、交換ビジター(Jビザ)、そして職業学生(Mビザ)とそれらの扶養者に適用されるものです。これらの方々は、通常「ステータスの存続期間─duration of status(あるいは“D/S”)」内に、米国への入国を許可されることになります。D/Sは、そうした方々に、F─1ビザおよびM─1ビザの学生にはI─20、またはJ─1ビザの交換ビジターにはDS─2019など、認可された教育あるいはトレーニングのプログラムの開始日と終了日を示す許可文書に従って、米国に滞在することを許可するものです。18年8月9日までは、F、JおよびMビザを保有している方々は、別の移民ステータスへの変更のための申請についての判決が下されるか、あるいは移民検事が追放あるいは移動を命じた後に、USCISが正式にそうした方々をステータス違反とみなした時点から、非合法的な滞在(ステータスのない期間)の計算を開始することになります。これらのアクションによって、USCISがステータスのない期間を決定することになる、特定の起算日が与えられることになります。

新たな政策:18年8月9日、F、JおよびMビザの非移民そしてその扶養者は、その認可された活動を停止した時点で非合法的な滞在期間を計算し始めることになります。これは、FビザとMビザの方々の場合は、認可された学校のプログラムが終了する前に学校に行くことをやめた時、あるいはJビザの方々の場合は、認可されたプログラムが終了する前に交換プログラムを離れた時を意味することになります。これらのビザを保有する方々にとっては、非合法的な滞在は、通常その学校や交換プログラムを完了する時(+グレース・ピリオドあるいはプラクティカル・トレーニング期間)に始まることになります。以前の政策と似て、追放あるいは移動を命じられた場合にも、非合法的な滞在期間は開始することになります。
非合法的な滞在の計算の重要性:1回の滞在において非合法的な滞在の期間(ステータスのない期間)が180日以上になっていて、それから米国を離れる方々は、その後3年間米国に入国することを許されません。そして、非合法の存在が1年経過した後に米国を離れる場合には、10年間米国に入国することは許可されなくなります。

非合法な存在期間の計算に関する新たな政策は、F、JおよびMビザで米国に滞在している外国人をモニターあるいはトラックすることが可能な新テクノロジーやシステムに起因するところが大きいものです。例えば、学生および交換ビジター情報システム(SEVISとして知られる)は、USCISの担当官に、誰がその学業やトレーニングのプログラムをいつ完了あるいは停止したのかについての情報を提供することができます。そのため、過去においては個人の非合法的な滞在期間の開始日を決定するために必要だった、申請が却下されたり、あるいは移民検事によって国外へと去ることを命じられるといった必要もなく、USCISが個人のステータスのない期間を決定することが可能になりそうです。
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