〈コラム〉H-1B、E、Lビザ配偶者の就労許可について

0

E、Lの配偶者ビザ、及び特定の条件下にあるH-1B配偶者ビザの保持者は、就労許可証(EAD)を取得することができますが、このほど移民局では、この種のEADの延長は、元のEADが切れる前にI-765申請書を提出していれば、就労許可が自動延長され就労を継続することができるという新しい方針を発表しました。I-9プロセス(就労資格審査)も、有効なI-94と延長申請の受理書(I-797C)と元のEADという3種類の書類が揃えば受付けられることになります。

移民局はさらに、EとLの配偶者ビザ保持者は、そのステータス自体が就労許可を持つという見解を固める方針も明らかにしました。これはつまり、EとLの配偶者ビザ保持者は今後わざわざEADを取得することなく就労が可能となるということです。

上記の新しい規則の要点をまとめると、次のようになります。

●E、Lの配偶者ビザ、及び特定の条件下にあるH-1B配偶者ビザの保持者で、すでにEADを取得している者は、その期限前に延長申請を提出していて、なおかつ有効なI-94があれば、元のEADが延長申請ペンディング中に切れても就労許可が自動延長されているとみなされ、就労を継続できる。
●自動延長は(1)I-94の期限(2)延長申請の却下日(3)延長申請の認可日(4)延長申請後180日目のうちいずれか一番早い日までとされる。
●I-9プロセスで就労許可が継続されているという証拠として有効なのは、次の書類が揃っている場合。(1)有効なI-94(2)元のEAD期限前に受理されている(a)(17)、(a)(18)、もしくは(c)(26)という種別でのEAD延長申請受理書I-797C(3)有効期限が切れた元のEADコピー(同じ(a)(17)、(a)(18)、もしくは(c)(26)という種別で発行されたもの)
●EとLの配偶者ビザ保持者はそのステータス自体が就労許可を持つことになるため、EADの申請は今後必要ないが、希望すれば引き続きI-765申請書を提出することにより、EADを取得することもできる。(ただし、今のところI-94上はEとLビザの配偶者と子供のステータスの区別がつかないため、移民局がこれを区別できるような新しいシステムに変更しない限り、I-9プロセスのためには引き続きEADの取得が必要となる可能性があることは注意したい)

※本記事は11月時点に発表された内容で、この記事が皆様に読まれている頃には異なる状況となっている可能性もございますこと、ご了承ください。

(次回は1月22日号掲載)

〈今週の執筆事務所〉
シンデル法律事務所 108 W. 39th St., Suite800 NYC
Tel:212-459-3800
Email:ny@swlgpc.com
Web:www.swlgpc.com

過去一覧

Share.