タイチ不動産「不動産と住まい事情あれこれ」第104回
ニューヨークの不動産事情で思い込みをしていませんか。現実は違っていることがよくあります。そういったいくつかをクイズ形式でご紹介します。
(1)「アッパーイーストサイドはレントが高すぎる」
間違いです。実際にはマンハッタンでもっとも手頃なエリアの一つです。アッパーイーストサイドはセントラルパークに面した超高級マンションだけではありません
(2)「スタジオに2人で住むことに大家は異存ない」
通常これは真実ではありません。大家に内緒で潜り込ませる以外、原則としてスタジオには1人、1ベッドルームには2人を受け入れることになっています
(3)「コンドミニアムでは何でもできる」
コンドミニアムにはボードとポリシーとルールがあります。部屋をリースに出す際にはルールに従いボードの許可を得る必要があります。部屋を改装するにはポリシーに沿ってボードからの承認を得る必要があります。しかしコンドミニアムの承認プロセスは、インタビューさえ行われているコープと比べると容易と言えます
(4)「空室はたくさんある」
間違いです。空室率は依然低いままです。2018年の住宅空室調査ではニューヨーク全体の空室率は3・63%でマンハッタンは4・73%。意外にもブロンクスが最も低く2.71%しか空いていません。
(5)「ペットと私は一心同体、アパートはペットを受け入れるべき」
一部のビルディングではペットが許可されておらず、猫だけが許可されている建物もあるためこれは当てはまりません
(6)「全てのウオークアップはオンボロ」
一部の人々はエレベータービルだけを探していますが、管理の悪い物件もあります。ウオークアップで改装されたばかりの素晴らしいお部屋もあります。一部のウオークアップにはビデオドアマンや食洗器や洗濯機のような快適な設備も備わっています
(7)「ブルックリンはマンハッタンより家賃が安い」
実際にはウィリアムズバーグやブルックリンハイツやDUMBOはニューヨーク市で最も家賃が高いエリアです
(8)「100万ドルなければニューヨークで何も買うことはできない」
マンハッタンでも実際に50万ドル以下の非常に魅力的な物件があります
(9)「大家に気に入られたから賃貸契約は大丈夫だ」
将来の大家と仲良くすることは良いことですが、最低40倍の年収要件などの財務上の条件を満たさなければなりません。例えば2000ドルのアパートを賃貸するには少なくとも年間8万ドルの収入を得なければなりません
(10)「家具を購入したくないので家具付きの部屋を探します」
家具付きの賃貸物件は入手困難です。新しい家具にお金を費やしたくなければレンタル家具検討をお勧めします
(11)「ニューヨークの賃料は年々上がっている」
違います。クイーンズの賃料は2018年に1.3%低下し引き続き減少しています。
(タイチ不動産 茂古沼孝)
(次回は11月第3週号掲載)
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