〈コラム〉2000年の時を越え、世界各地でイースター

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トミー富田「ハーレム浅草下町考」Vol. 67

さて今年も、ハーレムの教会が最高に盛り上がるイースターの季節がやってきました。その意味もよく知らないで、やれイースターエッグだの、「ハッピー・イースタ〜!」だの言ってるようだと、チコちゃんに叱れますよね。
イースターとは、ご存知のとおり“イエス・キリストの復活祭”。教会暦の中で最も重要な日にも関わらず、計算によって毎年異なる“移動祝日”で、今年は4月21日です。

ちなみに、去年は4月1日、2008年だと3月23日…でも必ず「日曜日」なので、イースターサンデーとか、復活を意味するレザレクションからResurrection Sundayと呼ばれます。
私なんかは、3月4月のスケジュールがぐちゃぐちゃにならないように、「来年のイースターは何日だ?」と、かなり前からスケジュールに落としています。

今年の誕生日はハーレムのジャズクラブで。日本からアノ大河俳優も来てくれました

私が皆さんをゴスペルツアーでご案内している教会の場合、まずは、額に十字を切る灰の水曜日(アッシュ・ウェンズデー)に始まり、現在は受難節(レント)。肉・魚・乳製品などの食事節制をしたりして、復活を待ちわびる期間です。
イースター前週は、“パームサンデー(枝の主日)”。棕櫚(しゅろ)の葉が配られ、それでクロスを作って家に飾ります。
“洗足の木曜日(マンデーサーズデー)”からがいよいよクライマックス。夕方に黒服で集まり、聖書に基づいて最後の晩餐のように皆で食事をした後、足を洗い合い、礼拝堂でイエスの処刑までを劇やゴスペル曲で思い出して喪に服します。
そして、十字架にかけられる“グッドフライデー”が過ぎると…。イースターサンデーはお祝い! 春らしい華やかで綺麗な色の服で集まり、復活を全身全霊で喜ぶのです。

ちょうど日本人としては4月は始まりの季節! NYには春が到来! 私も先日無事に誕生日を迎え、すでに○○年の長い人生ですが、イースターエッグのようにまた自分を新しくし、感謝に溢れるハッピーな毎日を送りたいと思っています。
Happy Easter!

(次回は6月第3週号掲載)

〈筆者プロフィル〉トミー富田(トミーとみた) 東京浅草生まれ。ニューヨーク・ハーレム在住23年の音楽プロデューサー。1994年にアジア人初の「Dr.マーティン・ルーサー・キングJr.アワード」を受賞。ハーレム商工会議所会員。アポロ劇場ボードメンバー。20年以上続けている大人気の「トミー富田のハーレムツアー」は、日本からのファン、リピーターが多いことでも有名。

■トミー富田のハーレムツアー
電話:646-410-0786
ウェブ:tommytomita.com

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