〈ニューヨークライフ〉House of Horology ソーホー発の新鋭ウオッチブランド

0

最高級素材で大人の“ぜいたくカジュアル”を

1123HOH1

1123HOH2Bedlamコレクション。8種類の中からお気に入りを選べる

昨年9月、ソーホーに店舗をオープンさせたウオッチブランド、「House of Horology」。カジュアルでありながらも、重厚感のあるステンレススチールの外観に、繊細なディティールを調和させたシックなデザインが、既に多くの人の心をつかんでいる。
「ファッショナブルだけど気取りすぎていない、頑丈だけど扱いにくくない、精巧で美しい作りなのに法外な値段がついていない。そんな時計を見つけることができなかったから、自分たちで作ることにしたんだ」と語るのは、オーナーのローレンス・レイダーマンさん。マンハッタンで時計修理店を営んできた父親とともに、幼いころから何千、何万という時計を外側と内側から見てきたレイダーマンさんは、「1000ドル以上で売られている時計と同じクオリティーの物を、もっと求めやすい価格で作ることができるのではないか」と感じていたという。そして試行錯誤を重ね、生まれたのが、デビューコレクション「ベッドラム(Bedlam)」だ。
風防と呼ばれる時計の表面部分には、ダイヤモンドの次に硬いサファイアクリスタルを使い、最高レベルの耐傷性能を実現。ケースは水深100メートルの環境にも耐えられる頑丈なステンレススチール、ベルトにはイタリア製の高級レザーをぜいたくに使用した。1点1点にシリアルナンバーが刻印され、「世界に一つの時計」を持つ特別感も味わえる同コレクションの価格は、驚きの490ドル。スーツなどのフォーマルな服装にも、カジュアルな服装にも合うユニセックスなデザインは老若男女問わず人気が高い。
ほか、ラグジュアリーブランドやミュージシャンとコラボレーションして時計デザインを提供したり、スマートフォン(多機能携帯電話)と連携し電話の着信やメールを確認できるスマートウオッチを開発したりと、新たな試みにも果敢に挑戦している同社。創業から1年にもかかわらず、日本をはじめ海外でもファンが増えているため、「今後はグローバルにビジネスを展開していきたい」とローレンスさんは意気込む。
半地下にある、アートにあふれた店内には革張りのソファが置かれた応接スペースも完備。コーヒーを飲み、音楽を聴きながら、ゆっくりとお気に入りの一品を選ぶことができる。
◇ ◇ ◇
【住所】193 Prince St, NY, NY
【電話】212・203・3384
【営業時間】月~土 正午~午後7時、日 正午~午後6時
【ウェブ】houseofhorology.com/
(「WEEKLY Biz」2013年11月23日号掲載)

Share.