三菱電機に聞く 太陽光発電システムって何? 第2回

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投資と節税で、会社の未来を明るく

 ■会社に導入 Q&A

駐車場の屋根に取り付けれた太陽光発電システム

駐車場の屋根に取り付けれた太陽光発電システム

再生可能エネルギーによる発電方法として、世界で注目されている太陽光発電システム。企業にとっては環境保全とともに節税対策のひとつとして注目されている。ニューヨーク州で自社に導入を考えている経営者にとって、導入の機会は今かもしれない。一つは米国の補助制度であるInvestment Tax Credit(ITC)は2016年12月末(施工完了)までの施工であれば初期費用の30%の税還付を受けられるが、それ以降の施工の場合は10%と減率されてしまうからだ。更に、ニューヨーク州で他州に比べ州及び電力会社のインセンティブも手厚くなってきており、事実、同地域での太陽光システムの需要は急速に増加している。本紙では日本の大手太陽光発電メーカー、三菱電機のマーケティングマネジャー・毛塚義正さんに、企業や個人で導入する太陽光発電システムについて話を伺い、4回シリーズで掲載。第2回の今号では企業への賢い導入方法などをQ&A形式で紹介する。
(第1回は7月18日号掲載:個人宅への導入について)

Q ニューヨーク州の現状について教えてください。
A 実は今、ニューヨーク州は米国東海岸の中で最も「熱い」市場だと言えます。もともと米国では天候条件のよいカリフォルニア州を中心に進められてきた感がありますが、州や電力会社の補助制度ITCを背景に、近年東海岸でも導入が進められています。同業界メディア(※)では、州や電力会社によるインセンティブの有無やこれまでの導入の累計データから今後の導入の可能性を図った数値を州ごとに発表しており、ニューヨーク州は東海岸で1位になっており、ペンシルバニア、マサチューセッツ、ニュージャージ州が続きます。また、全米で見ると、住宅市場はカリフォルニアに次いで2位、商業市場ではカリフォルニア、マサチューセッツに次ぎ3位です。

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Q ITCとその期限について。
A ニューヨーク州ではITCによって施工費用の30%が税金から還付されることに加え、加速原価償却による税メリットもあり、両方合わせて60~65%の初期費用の削減が見込まれます。ただし、ITCの対象となるには2016年12月末までに施工を完了する必要があります。更に州及び電力会社のリベートやインセンティブがありますので、回収期間はさらに短縮の可能性があります。インセンティブやリベートはシステム容量に枠があるために早めの申請が必要です。

Q 専門家への相談はいつごろに始めるべきか。また相談前に知っておいた方がいいことはあるか。
A 年末から年明けごろには相談を始めるのがお勧めです。最も電気を使用するピークの季節は夏(7~9月)のため、その時期には稼働させているのが賢い導入と言えます。工事期間に約4〜6カ月かかるうえ、日本企業の多くはご契約条項の見直しなどで手続きに1か月ほどかかるようです。年明け1月には検討を始める準備をするために専門家に話を聞くことをお勧めします。

また、その際には現在の電気代の情報(過去12カ月分)をお持ちいただくと、経済効果という点を含めて相談ができるため、システム導入がご自身の会社にどのくらいメリットがあるかも判断してもらいやすくなります。

Q 導入すべきか否かのポイントは、企業の規模や業種は関係するか。
A 規模や業種はさまざまで、店舗やオフィス工場など幅広い業種の会社が利用しています。導入を考える際のポイントとなるのは、パネルの設置スペースがあるか、節税対策を取り入れたいか、電気の使用量と発電量のバランスが利益につながるか、ということです。

(注※)Green Tech Media社

■問い合わせ■
Mitsubishi Electric US, Inc.
【トールフリー】855-314-3820
【FAX】714-844-4716
【Eメール】Yoshimasa.Kezuka@meus.mea.com
ウェブ】http://goo.gl/rW1x3x
【住所】5900-A Katella Ave. Cypress, CA 90630-5019

(2015年11月28日号掲載)

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