〈タックスリターンの季節到来〉公認会計士:島田弥生さん

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法人・個人のビジネスと人生設計を会計のプロとして知識と提案力で支える

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島田弥生(しまだ やよい)ニューヨーク市立ハンターカレッジ卒。ニューヨーク州公認CPAで会計士歴15年以上。米国在住歴は30年に上る

中小企業・自営業・フリーランサーのビジネスについて豊富な経験と提案力を持つ会計士の島田弥生さん。法人・個人のビジネスや人生設計を、会計のプロとして支えてきたスペシャリストだ。会計面から経営コンサルティングや起業のアドバイスを行うことも。

確定申告で最も気になるのは控除について、島田さんは「米国での確定申告でディダクタブルな経費(控除対象経費)と呼ばれるものは、あくまで控除の対象となる可能性がある項目、という意味であって、実際のディダクション金額(控除額)とは異なります。収入の総額、他の控除をどのくらい受けているか、申告の資格(ファイリングステイタス)は何か、などによって実際に控除される金額は変わってくるので、この点を会計士にしっかり相談するのは有益」とアドバイスする。

幅が広い控除対象会計士に相談を

控除対象経費には、見落としがちなものもたくさん。例えば、確定申告の作成に掛かった経費。身近なところでは、転居費用や、ホームオフィスとして自宅を仕事に使っている場合に自宅に掛かる費用、履歴書作成費などの就職活動に掛かった費用や、住宅ローン保険なども対象となる場合がある。会計士への支払い費用や市販のソフトウェア購入費などがその範囲だ。ボランティア活動をするために掛かった交通費・駐車料金・制服の購入費用なども寄付としての控除対象になる。

非営利団体への寄付が控除対象になることは有名だが、実際には減税にならない場合や、全額ではなく一部だけが控除となり、残りは次年に繰り越しになる場合もあるので注意が必要。使わなくなった古着・家庭用品・中古車などを物品として寄付した場合には、寄付先の非営利団体から受け取ったレシートを受け取り、保管することを勧める。

このように控除できる可能性がある対象は幅が広く、実際の控除額の算出が難しいケースも多い。

◎情報
島田弥生会計士
【住所】33 West 19th Street, NYC
【電話】646-619-1124(日本語OK、直通)
【Eメール】yayoi@atycpa.com

(2017年2月18日号掲載)

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