「失敗を恐れたらダメ。」ファッションデザイナーから学ぶ成功の定義

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競走の激しいニューヨークのファッション業界

駆け出しエディター、愛の「ニューヨーク”リアル”ファッション通信」(3)

デザイナーのHICE(ヒーチェ)さんが2年前に立ち上げたブランド「HICHE」。名前の由来は自身の名前を引用したというが、ブランド名には誰が読んでも”ヒーチェ”と読めるように、Hが間に入っている。競争の激しいファッション業界において、自分のファッションブランドを立ち上げることは至難の業。世界の中心ニューヨークで成功するファッションデザイナーの“彼女”の生き様とは・・・。

ファッションは実用的なクリエイティブ


韓国生まれの彼女。母親が芸術家だったということもあり、幼いころからアートに触れながら育ってきた。自分の身に着けたい服がないとわかると、すでに持っている洋服をリメイクして、自分が着たいと思うように手直しを加えながらファッションを楽しむ。
高校卒業後、アートを学びにニューヨークへ初渡米。日常生活がアートに囲まれているニューヨークの環境が気に入って、その後予定していたイタリアへの留学を変更し、ニューヨークにとどまった。大学ではペインティング等のファインアートを専攻していたが、次第に”実用的なもの”への創作意欲に興味を注ぎ始める。将来は何かクリエイティブなことをしたい!幼少期からそう決めていた彼女は、自身の求めていたクリエイティブが”実用的な何か”が彼女にとって「ファッション」だと気づく。

在学中に有名ファッションレーベルのインターンシップを幾つか経験し、卒業後はジュニアクローズの会社に数年間勤務。その後、自身のブランドを立ち上げた。

ニューヨークの魅力とは


なぜ、わざわざ競争の激しいココ、「ニューヨーク」を活動拠点として選んだのか。
「なんで?ここ以外に考えられる?」とケロッとした表情を見せる彼女。“メルティングポット(人種とるつぼ)”のニューヨークでは、さまざまなバックボーンを持つ人たちのエネルギーを感じることができる。「競争が激しいからこそ(競合相手が居てこそ)、やりがいがある。まさにニューヨークは世界の中心よ。」と話す。

HICHE(ヒーチェ)

ブランドコンセプトは「アーバンボホ」。22~40歳の都会的なでトレンドに敏感な女性がメインターゲット。女性らしさの象徴であるフェミニンさを忘れずに、その着心地にはリラックスできるコンフォートスタイルを求める。ライフスタイルに溶け込みやすくも、決して楽を追い求めない。シンプルで着やすいけれど、ディティールの細かい部分にはセンスが光る。

都会の喧騒に溶け込むリラックススタイル(公式サイトから)

 

クラフトマンシップを浸透させる


ライフスタイルのあらゆる事からインスピレーションを受けるという彼女。2017s/sは、昨年訪れた京都でアイディアを得てコレクションを制作。もともと旅することが好きで、「世界には、美しいものを作っている人が沢山いる。けれど、実際それらは販路を持たないところが多いの。たとえば彼らとクラフトマンシップを結び、多くの人に彼らの存在や、プロダクトを紹介することができるとしたら。ファッションの中心ニューヨークに居るからこそ、そうした彼らとのコネクションを今後さらに構築していきたいわ。」と、自身の目標を教えてくれた。

折り紙からインスピレーションを得たというジャケット

着物をイメージしたガウンジャケット

ビズ読者へメッセージ
「人生は短いようで、長い。だからこそ、失敗を恐れたらダメ。自分が何になりたいのか、心に聞いてみて。必ずいつか”道”は見つかるから。計算はいらないの、計算したってどうせ上手くいかないもの。ただ、自分の心に忠実に耳を傾けるだけでいいのよ。」
人生をポジティブにとらえ、挑戦し続ける彼女からは学ぶことが多くある。


【HICHE】

E-mail

info@hichenyc.com

TEL

212-629-0880

SHOW ROOM 

580 8th Ave, Floor 7, New York, NY, 10018

 


【プロフィール】

日置愛(ひおきあい)

ニューヨークビズ!新米駆け出しライター。週末の寂しさを埋める為、ファッションストリートスナップサイトをひそかに運営中。www.framenewyork.com

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