BOUT. 330
三代目 J SOUL BROTHERS パフォーマー
小林直己 に聞く
EXILEのパフォーマー、三代目 J SOUL BROTHERSのリーダー兼パフォーマーの小林直己さん。国際映画祭に出展する作品に出演するなど、俳優としての顔も持つ。そんな小林さんが、40歳を機に、初の写真集をリリースした。撮影の地に選んだのは思い入れのあるニューヨーク。5月10日に紀伊國屋書店NY店で行われる写真集発売記念イベント前にお話を伺った。(聞き手・高橋克明)
写真集『Art & Age』、発売おめでとうございます!
小林 ありがとうございます。実は、今作は僕のファースト写真集なんです。今年40(歳)になりまして、この先どういうカタチで歩いていくか、どう新しい挑戦をするかを考えた時に、自分のキャリアを振り返る機会が増えたんですよね。この2〜3年なにか、新しい自分になったなっていう感覚があって、やりたいことや新しいことにとてもワクワクしている自分がいるんです。それをどうにか見ている方に伝えたい。16年間 日本のエンターテインメント業界でやらせて頂いて、今までミュージックビデオだったり映像では自分の姿を残せているのですが、言葉や映像じゃなく、一目見て分かるビジュアルで残したい、伝えたいなっと考えている時に、写真集の機会をいただき今回に至りました。
ニューヨークを撮影地に選んだのも小林さんご本人と聞きました。
小林 建物が生み出す光と影や、木々の枝葉の美しい曲線、人と街並みが作る景色など、街自体がアートだなと感じていました。それに、最初に行った海外の都市でもある思い入れのある街なので。人のエネルギーがすごいし、1日でいろんなことが巻き起こる場所って印象がありますね。知らない間に、この街の引力に引き込まれたって感じです。今回、撮り終わった写真を見たときに、自分が自分の表情に一番びっくりしたというか。「こんな顔カメラの前でしたことないな」みたいな。撮影中はそんなに意識してはなかったのですが、なにか自分が今まで活動してきたこの15年、ないしはそれ以前からの自分の人生そのものが写真に詰まっているような印象があったんですよ。
タイトル『Art & Age』は、どういった思いで付けられたのでしょう。
小林 今までの蓄積してきた時間が今の自分を作っているのだなって。時を作ってきた、とも言えるかもしれない。その積み重ねた時間が僕のアートだと思えた時に、このタイトル『Art & Age』が良いなと思いました。ニューヨークじゃなければ、それらの写真は撮れなかった気がします。ニューヨークってたとえば100年前のビルもあるし、その横に最新のビルも建っている。それぞれの時代にぞれぞれの人が街を作っている。その昔からあるビルも、作りたてのビルもそれぞれが作り出す光と影が、すべて美しい。街自体も、『Art & Age』のコンセプトにすごく合っていました。
結果、ニューヨークでの撮影で大正解だったんですね。
小林 大正解でした! やっぱここじゃないと撮れない空気感がよく出ていて、この場所この時間だからこそ、撮れた気がします。また、撮影クルーも少数精鋭で機動力のあるチームだったので、マンハッタンでは「もう1本、角曲がるといい道あるよ」とか「(予定はなかったけど)地下鉄で撮っておこうか」みたいな風に、セッション的にもとても良いロケーションで撮影できました。
すべて絵になりますよね。
小林 結果、急きょ行った駅で撮った1枚が表紙になりました。本当の今の自分、新しい自分をビジュアルとして残したいっていう最初のコンセプトがうまく切り取れた気がします。やっぱりシンプルに街からすごくエネルギーをもらえるというか。それはエキサイティングなエネルギーだけじゃなくて、人々が重ねてきた時間の、すごく美しいエネルギーも感じられる街なんですよね。
特に印象に残ったロケーションはありますか。
小林 今、ぱっと思い出すのは、地下鉄の向かい合うホームから撮った1枚ですね。映画的で面白いねって現地のカメラマンと話しながら撮影しました。あとはSOHOのフォトスタジオを借りて撮影したんですが、すごく広い空間にピアノ1台っていう印象的なロケーションで、今写真集の方向性を決定づけたような1枚が撮れました。
メンバーの中でも早くから国際的な市場を視野に入れてご活動されている印象があります。この先、ニューヨーク他、日本以外でも活動の範囲を広げていかれたい気持ちはありますか。
小林 はい、これからも前向きに進めていきたいと思っています。この写真集をきっかけに今回のイベント(紀伊國屋書店NY店での発売記念イベント)があったりと、ご縁が広がっていく。もし、これを読んでくださっている(現地の)方の中に応援してくださる方がいると、そこからまた出会いも広がっていくかもしれない。今まで以上に世界中の距離が縮まっていくし、いろんな形で影響し合っていけると思うんです。その可能性は僕にとってすごくわくわくすることなんですね。今までも歌やダンスを通じてみなさんに「元気に1日頑張ろう」って思ってほしくて、活動してきたので。そのままニューヨークで、いろんな方々と一緒に新しいものを作れるんだとしたらそんなに嬉しいことはないですね。
最後に、ニューヨークの読者にメッセージを頂けますか。
小林 今回、NYで初めてのブックイベントを紀伊國屋さんでやらせていただきます。当日はトークショーと、実際に会場の皆さんから質問を受けつけるQ&A(のコーナーが)あるので、ぜひ皆さんと直接お会いできることを楽しみにしています。今まではニューヨークでのパフォーマンスっていうのがなかなかなかったんですが、今回をきっかけにもっともっと皆さんに喜んでいただけるような機会を作っていくので、そのファーストイベントとなる今回にぜひ直接足を運んでいただけたら嬉しいです。
当日はジャパンパレードもあるので、その帰りに紀伊國屋さんまで立ち寄っていただければ嬉しいです。
小林直己(こばやし・なおき)
11月10日、千葉県生まれ。2009年3月1日に、EXILEにパフォーマーとして加入。10年に結成された三代目 J SOUL BROTHERSのリーダーをNAOTOとともに兼任している。俳優としても活動し、映画『たたら侍』ではオークランド国際映画祭にて最優秀助演男優賞を受賞。著書に『選択と奇跡 あの日、僕の名字はEXILEになった』がある。188センチ。
【5/10(土)開催!!】
小林直己1st写真集『Art & Age』
紀伊國屋書店NY店で、写真集発売記念イベント
5月10日(土)午後5時から、小林直己さんの1st写真集『Art & Age』発売を記念して、紀伊国屋書店NY店で発売記念イベントが開催される。
1st写真集『Art & Age』は、40歳を迎えた小林さんが、これまでのアーティスト人生を振り返るとともに、新たなステージに挑戦する思いを込めた作品。撮影地は思慕の地、米・ニューヨーク。夜の街に繰り出す姿や夕陽が輝く海辺を犬と駆けるショット、バスタブに沈むシーンなど、まるで映画のワンシーンを見ているかのようなストーリーが詰め込まれた1冊となっている。
そして、同写真集に収録され、購入した方のみが聴くことができる『ヨンジュウ』と題されたオリジナルのソロ楽曲は、小林さんの「等身大の自分」を表現。アーティスト・小林直己としての新たな一面を切り拓く楽曲はLDH Recordsで制作を行った。
イベントではトーク、Q&Aコーナー、さらに対象商品ご購入限定のサイン会を実施予定!
【開催日時】2025/5/10(土)午後5時~6時半
【会場】紀伊國屋書店NY本店1階イベントスペース
(1073 Avenue of the Americas, New York, NY 10018/(212) 869-1700)
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〈インタビュアー〉
高橋克明(たかはし・よしあき)
専門学校講師の職を捨て、27歳単身あてもなくニューヨークへ。ビザとパスポートの違いも分からず、幼少期の「NYでジャーナリスト」の夢だけを胸に渡米。現在はニューヨークをベースに発刊する週刊邦字紙「ニューヨーク Biz!」発行人兼インタビュアーとして、過去ハリウッドスター、スポーツ選手、俳優、アイドル、政治家など、1000人を超える著名人にインタビュー。人気インタビューコーナー「ガチ!」(nybiz.nyc/gachi)担当。日本最大のメルマガポータルサイト「まぐまぐ!」で「NEW YORK摩天楼便り」絶賛連載中。DMMオンラインサロン「NEW YORKを日常に! 高橋克明のCLUBニューヨーク」も展開中。