【独占インタビュー】錦織圭

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BOUT. 318

プロテニスプレーヤー 錦織圭に聞く

ニューヨークはオンとオフが切り替えられる街

全米オープン出場を控え、NY入り

テニスの四大大会、全米オープン出場を控え、ニューヨーク入りしたプロテニスプレーヤーの錦織圭選手。8月25日に滞在先の「ザ・キタノホテル ニューヨーク」で行われた記者会見では「(左膝の)炎症が治まるのを待っている状態。出られるかどうか定かではない」と言及。数日後、今大会の出場を断念する。しかし、長年にわたるプロ選手としての経験値からか、復活に向けての本人の見解は明るい。2年ぶりのニューヨーク、心境などお話を伺った。 (聞き手・高橋克明)

「ザ・キタノホテル ニューヨーク」のルーフトップで、リラックスした表情でインタビューに応じる錦織圭選手=8月25日、ニューヨーク

「ザ・キタノホテル ニューヨーク」のルーフトップで、リラックスした表情でインタビューに応じる錦織圭選手=8月25日、ニューヨーク

最初にインタビューさせて頂いたのがちょうど10年前。お会いするたび「戦う男」の顔になっていって、ご自身も世界戦も重ねるたび、心境の変化もありますか。

錦織 気持ちの上では若干余裕は出ているとは思います。ただ(肉体的な)回復だったり、筋肉痛が増えたり、は(年と共に)ありますね。まだちょっと復帰したてなので、何とも言えないんですけれど。

ただ、技術的な意味では向上されて、衰えは感じていない。

錦織 感じていないですね。そのへんは不思議なところで、僕も理由は分かってないんですけど“復帰”が早くなっている気はします。今までも結構、けがで長く(リタイア)することもあって、そのたびに、半年、もしくはもうちょっと(時間)がかかったりしていたのが、今回は自分が納得するテニスになるまで、以前に比べて早かったですね。

なるほど。

錦織 だからと言って試合に勝てるかどうかは、また別ですけど、感覚としては(早い)。これが経験値によるものなのかは、分からないんですけれど。

では、今回の「復活ロード」は割と順調に進んでいる。

錦織 順調だと思います。ちょっと膝のけががあって、若干、今は山には登ってますけど焦ってはいないですね。本当のトップに戻ってくるまでは、今までの経験からも(怪我の後は)半年から大体1年ぐらいは、かかると分かっているので、なるべく焦らず、ゆっくりいきたいなとは思っているので。

毎年のように来られるニューヨークは、錦織選手にとってやっぱり特別な街かと思っているんですが。

錦織 そうですね。好きな街ですね。いろいろとすることもありますし、会場から街に戻ってきたら、ごはんだったり、買い物だったり、楽しめるところもどこよりもあるので、いい意味で、オンオフを切り替えられる街だと思いますね。そういうところは、やっぱり好きですね。

最後にニューヨークの日本人にメッセージをお願いします。

錦織 僕もそうなんですが、やっぱり自分の好きなことを、最後まで諦めず、自分の中のベストにまで持っていってほしいですね。僕も、今だとリハビリもトレーニングも練習も、そして日々の寝ることも、細かいところまで気をつけて、最善の自分になれるようにしたい。毎日頑張っているので、皆さんも心掛けていただけたらなと思います。

全米オープン時、毎回滞在する「ザ・キタノホテル ニューヨーク」のスタッフから花束受け取る錦織圭選手=8月25日、ニューヨーク

全米オープン時、毎回滞在する「ザ・キタノホテル ニューヨーク」のスタッフから花束受け取る錦織圭選手=8月25日、ニューヨーク

錦織圭(にしこり・けい) 職業:プロテニスプレーヤー
1989年12月29日生まれ。島根県出身。2003年、盛田正明テニスファンドの強化選手に選ばれ、IMGアカデミーにテニス留学。07年10月にプロ転向し、翌08年のデルレイビーチ国際選手権でATPツアー初優勝を飾る。11年、上海マスターズでベスト4に進出し、松岡修造の記録を大幅に更新して世界ランキング30位に。14年、全米オープンでアジア人初の決勝進出を果たし準優勝。同シーズン、ATPツアー4勝を挙げ、ATPワールドツアーファイナルズに初出場を果たす。15年、世界ランキングが自己最高の4位を記録。16年のリオオリンピックでは、男子シングルスで銅メダルを獲得。世界中から期待と注目を集めるトッププレーヤーが目指すのは、グランドスラムでの優勝である。2023年・カリビアンオープン(優勝)/21年・東京オリンピック(出場)/19年・ブリスベン国際(優勝)/18年・モンテカルロ・マスターズ(準優勝)/16年・リオデジャネイロオリンピック(銅メダル)/16年・メンフィスオープン(優勝(4連覇))/15年・バルセロナオープン(優勝(2連覇))/14年・全米オープン(準優勝)/14年・ジャパンオープン(優勝)
【公式サイト】https://imgjapan.com/athlete/keinishikori/

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〈インタビュアー〉
高橋克明(たかはし・よしあき)
専門学校講師の職を捨て、27歳単身あてもなくニューヨークへ。ビザとパスポートの違いも分からず、幼少期の「NYでジャーナリスト」の夢だけを胸に渡米。現在はニューヨークをベースに発刊する週刊邦字紙「NEW YORK ビズ」発行人兼インタビュアーとして、過去ハリウッドスター、スポーツ選手、俳優、アイドル、政治家など、1000人を超える著名人にインタビュー。人気インタビューコーナー「ガチ!」(nybiz.nyc/gachi)担当。日本最大のメルマガポータルサイト「まぐまぐ!」で「NEW YORK摩天楼便り」絶賛連載中。

(2023年9月2日号掲載)

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