ユ・ジテ

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韓国という国に興味を持つきっかけになれば

「ガチ!」BOUT.28

ユ・ジテ

韓国映画を米国に紹介する「ニューヨーク韓国映画祭」開催に伴い、出品作品の一つ「ファン・ジニ 映画版」の主演男優ユ・ジテさんが先月末、ニューヨークを訪れた。同作監督のチャン・ユニョン氏を交えて、ニューヨークでの公開について伺った。(聞き手・高橋克明)

 

NYで公開「ファン・ジニ 映画版」

ニューヨークでの公開について語るユ・ジテさん(右)とチャン・ユニョン監督=タイムズタワー

ニューヨークでの公開について語るユ・ジテさん(右)とチャン・ユニョン監督=タイムズタワー

今回「ニューヨーク韓国映画祭」のオープニングがここタイムズタワーで開催されることになりました。お気持ちはいかがでしょう。

監督 非常に楽しみにしていました。私たち韓国映画が世界の映画業界において主流のひとつになる大きなきっかけになればと思います。

ジテ このニューヨーク韓国映画祭がこれから先もずっと続いていけるように、一人の俳優として貢献していきたいと思います。私たちの映画が世界、特にこのアメリカで普及されるということを考えるとそれだけでワクワクします。

映画の見どころを教えて下さい。

監督 この映画には韓国の伝統的な生活のシーンが多く出て来ます。当時の服装、食生活、文化、そういったところにニューヨーカーが関心をもってくれると嬉しいですね。

ジテ この映画1本で韓国の文化全てを理解するのは難しいと思いますが少しでも韓国という国に興味を持つきっかけになってくれれば、これ以上なく嬉しいです。

ニューヨークは何回目ですか?

ジテ 個人的には2回来たことがあります。今回で3回目ですね。いつも映画やミュージカルを観るだけで終わっていたので、今回はもう少しゆっくり出来たらなと思っています。でも、今回も(忙しくて)無理みたいですね。(笑)

e63afdfc1f840783181c6b15c8262bfb-300x278ファン・ジニ 映画版」は愛をテーマにした映画ですが、日本人女性の印象はどうでしょうか。

ジテ まだ経験はないのですが、いや、あの、おつき合いしたことはないという意味ですが(笑)とても優しくて、静かで、礼儀正しくて、可愛いです。(笑)

◎インタビューを終えて

背が高く、足が長く、俳優というよりまるでモデルだなぁというのが第一印象でした。実際にモデル出身だったという事実はあとで知ったのですが、最初はそんなルックスに加え映画「オールドボーイ」の強烈なあの猟奇的な役の印象が手伝い、近寄りがたい雰囲気なのかなとか勝手に思っていました。ところが実際お話してみるとこんなに気さくな兄ちゃんいないなと思うほど人懐っこい笑顔で接していただきました。なるほど、日本にもフアンが多くいる事実に納得しました。

■作品紹介ファン・ジニ 映画版」

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16世紀の朝鮮王朝期に実在した伝説の名妓ファン・ジニの激動の人生を描いた歴史劇。差別の激しい時代に身分の低いキーセンとして誇り高く生きたヒロインを、「僕の、世界の中心は、君だ。」のソン・ヘギョが熱演する。彼女が愛を貫き通すたったひとりの男性にユ・ジテ。2007年制作。(©2007 Cinema Service Co., Ltd. All Rights Reserved.)

ユ・ジテ(Yoo Ji Tae) 職業:俳優
1976年生まれ。高校時代にモダン・ダンスに打ち込み、大学時代からはモデルの仕事を始める。98年に「バイ・ジュン」でスクリーン・デビュー。99年の「アタック・ザ・ガスステーション」で強烈な印象を残し、「リメンバー・ミー」などの作品を通じて、2000年に青龍映画賞人気スター賞受賞。01年にはホ・ジノ監督の「春の日は過ぎ行く」の主役に抜擢された。また、04年のカンヌ映画祭グランプリ受賞のパク・チャヌク監督の「オールド・ボーイ」では冷徹な復讐者を演じて高い評価を受けた。

 

〈インタビュアー〉
高橋克明(たかはし・よしあき)
専門学校講師の職を捨て、27歳単身あてもなくニューヨークへ。ビザとパスポートの違いも分からず、幼少期の「NYでジャーナリスト」の夢だけを胸に渡米。現在はニューヨークをベースに発刊する週刊邦字紙「NEW YORK ビズ」発行人兼インタビュアーとして、過去ハリウッドスター、スポーツ選手、俳優、アイドル、政治家など、400人を超える著名人にインタビュー。人気インタビューコーナー「ガチ!」(nybiz.nyc/gachi)担当。日本最大のメルマガポータルサイト「まぐまぐ!」で「NEW YORK摩天楼便り」絶賛連載中。

 

(2008年9月7日号掲載)

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