BOUT. 312
「THE LAST ROCKSTARS」YOSHIKIに聞く
東京公演を終え、米国ツアーへ!
X JAPANのYOSHIKI(Dr./Pf.)、L’Arc~en~CielのHYDE(Vo.)、LUNA SEA/X JAPANのSUGIZO(Gt.&Violin)、ギタリストのMIYAVI(Gt.)によって2022年11月に結成されたスーパーバンド「THE LAST ROCKSTARS」。1月30日、デビューツアー『THE LAST ROCKSTARS Live Debut 2023』の日本公演最終日。興奮冷めやらぬ終演後、会場となった東京ガーデンシアターでYOSHIKIさんにお時間を取って頂きました。(聞き手・高橋克明)
最高の今夜のステージ、たった今終えられました。
YOSHIKI ファンのみんなも盛り上がってくれて、なにより、みんなの笑顔が見えて良かったなって思いますね。
(日本では)最終日だったからか、いつも以上の盛り上がりで、YOSHIKIさんとしても達成感みたいなものがあったのではないでしょうか。
YOSHIKI 僕は前から言ってるけど、毎回ね、「このショーが最後のショーだ」っていう気持ちでやっているので、うん。
THE LAST ROCKSTARSの結成時、HYDEさんが「ステージの上でドラムをしてるYOSHIKIさんを少しでも見せたい」とおっしゃいました。先ほどの関係者に向けてのあいさつの時も「YOSHIKIさんのやりたくてもできなかったことを、オレたちならやらせてあげることができる」と言われました。
YOSHIKI 本当に光栄ですね。これだけのすごいRock starたちが、そう思ってくれるって、なんて光栄なんだって思うし、と同時に、みんなにとっても「一緒にやって良かった」と思えるように自分はしたいと思ってるので。
4人がズラーっと並ばれた時の、オーラはエグかったです(笑)。全員がメインキャストの方々、非常にぜいたくな空間であると同時にバンドとしてはキャラクターがぶつかり合うのではないかと、素人の僕は心配していたのですが、意外にも見事なまでに調和されていました。それぞれの個性を生かすようにリーダーのYOSHIKIさんが考えていたことはありますか。
YOSHIKI いやいや、僕はいろんな意味でリーダーではあるんですけど、みんながリーダーシップをとってくれてるっていうか、うーん、僕はちょっとわがままなリーダーだけっていう(笑)。僕らの人生ってね、ここまでミュージシャン、アーティストをやってきて、あとどれだけあるか分からないけど、やっぱり楽しいことに思い切り打ち込みたい。うん、どんなことをやるにしても自分の人生の一部を削ってくれているわけだから。(彼らに)一緒にやってて良かったなって思われたいし、自分もそう思いたいですよね。
YOSHIKIさんの中で、X JAPANの時、そしてTHE LAST ROCKSTARSの時、気持ちの違いはありますか。
YOSHIKI うーん、Great question(笑)。そうだね、どこでやってても、僕は常に全力でやってるので。一緒にその空間を共有してるお客さんが楽しんでほしい、感動してほしいって気持ちなので、それはソロで演っても、Xで演っても、THE LAST ROCKSTARSで演ったとしても、自分が向かう気持ちは一緒。ステージを共有してくれるみんなと、最大限、持っている以上のものを出す。それだけですね。
お聞きしていいのか、X JAPANをまた再開される時、今回の活動も生かされますか。
YOSHIKI 自分があとどれだけ、アーティスト人生があるのか…やっぱり首にも爆弾抱えてるし、よく分からないですけれど、あんまりそういうことは…うん、考えずに、今この瞬間を思い切り生きる。それだけですね。
人って明日のことばっかり考えてて、今この瞬間を本当に生きてるのかって思うことあるんですよ。もちろん明日も大事、1年後も大事、10年後も大事だと思う。だけど、今この瞬間をいかに思い切り生きるか。生き切るか。その繰り返しがたぶん人生なんだと思う。明日のために今の自分を犠牲にしちゃいけないし、過去のために今の自分を犠牲にしちゃいけない。この瞬間瞬間を精いっぱい生きることこそが、皆への感謝の気持ちを伝えることになるのかなって。
分かりました。いよいよ、LAとNYツアーに入ってきます。北米のファン、本当に楽しみにしているのですが、日本でのコンサートと気持ちの上で違いはありますか。
YOSHIKI どこの国だから、どうっていうのはないですね。僕は、人生の中でロサンゼルスが一番くらい長く住んでいるんですけど、でも、あまり、どこにいても、何ってことはないです。どこであったとしても、今持っている自分たちの最大限を出すっていうね。そこは、SUGIZO、HYDE、MIYAVI、みんなそうだと思います。そこは、音を出すとつながり、分かり合えますね。
今回で、インタビューさせていただくのは6回目でして、あの…毎回思うのですが、今、ここでお話させていただく、優しいYOSHIKIさんとステージ上の激しいYOSHIKIさん、どっちが本物のYOSHIKIさんなんでしょう。(笑)
YOSHIKI あはは。両方、そうですよ(笑)。やっぱり、自分でも抑えられないぐらいのエネルギーがあって、うん…悲しみも苦しみも、いろんなものがいっぱいあって、うん。…ステージではそれが爆発するんでしょうね、うん。
なるほど。最後にLAとNYで待っているファンにメッセージをお願いします。
YOSHIKI I am really looking forward to seeing you guys! 本当に楽しみです。僕たちがどこまで壁をぶち破れるか分かんないですけれど、世界に向けて頑張りたいと思います。
「THE LAST ROCKSTARS (Paris Mix)」 ミュージックビデオ
■米国公演概要 2023年
主催:LIVE NATION
2月3日(金) NY Hammerstein Ballroom 開演 20:00 ※追加公演決定
https://www.ticketmaster.com/the-last-rockstars-live-debut-2023-new-york-new-york-02-03-2023/event/00005D8696D91717
2月4日(土) NY Hammerstein Ballroom 開演 20:00 (Sold Out!)
2月10日(金)LA Hollywood Palladium 開演 20:00 (Sold Out!)
2月10日LIVE VIEWING情報サイト
Veepsのプラットフォームを通じて、世界に向けてライブストリーミングでの生配信が決定(中国・ロシア・日本を除く)/2月10日LA公演 配信視聴チケットはこちら
〈「THE LAST ROCKSTARS」プロフィール〉
THE LAST ROCKSTARS(ザ・ラスト・ロックスターズ)は、日本の音楽史上に名を刻む、生きるレジェンドYOSHIKI(X JAPAN)、HYDE(L’Arc~en~Ciel/VAMPS)、SUGIZO(LUNA SEA/X JAPAN)、MIYAVIの4人からなるロックバンド。ロック界の頂点に君臨し、その名を世界に馳せている4人が同じ志を胸に、「最後のロックスター」として世界へ挑戦する。
YOSHIKI [ドラム/ピアノ Dr./Pf.]
作詞家、作曲家、「X JAPAN」「THE LAST ROCKSTARS」リーダーとしてピアノ、ドラムを担当。
これまでに天皇陛下御即位十年記念式典の奉祝曲、ハリウッド映画のテーマソング、そして世界最高峰の米ゴールデングローブ賞公式テーマソングを作曲するなどグローバルに活動。
YOSHIKI率いるX JAPANは、55,000人収容の東京ドームを18回ソールドアウトにした記録を持つ。米マディソン・スクエア・ガーデン公演、英ウェンブリー・アリーナ公演を成功させ、米カーネギーホールでの単独公演と合わせ、アジア人として初めて音楽の世界3大殿堂を制覇。2018年には世界最大級の米国野外フェス「コーチェラ」に出演し、世界中を熱狂の渦に巻き込んだ。
そして音楽活動以外にも、米国“501(C)(3)”非営利公益法人Yoshiki Foundation Americaを設立し、これまでに数億円以上の寄付を行っている。また自身が立ち上げた着物ブランド「YOSHIKIMONO」のデザイナーとしての顔も持ち、そして日本人男性として初めて「VOGUE JAPAN」の表紙を飾るなど活動は多岐に渡る。最近では、日本テレビとのオーディションプロジェクト「YOSHIKI SUPERSTAR PROJECT X」や、日本コカ・コーラ社とタッグを組んだ新製品「リアルゴールド X/Y」にも大きな反響が寄せられている。
HYDE [ボーカル/Vo.]
L’Arc-en-Ciel/VAMPSのヴォーカリストでありソロアーティスト。
アジア人アーティスト初となる米マディソン・スクエア・ガーデンでの単独公演、東京・国立競技場ではロックバンドとして初の単独公演を行い、成功を収めている。これまでにアルバム4000万枚以上を売り上げており、ソロとしても海外で精力的に活動している。
SUGIZO [ギター/ヴァイオリン Gt./Violin]
作曲家、ギタリスト、ヴァイオリニスト、音楽プロデューサー。
日本を代表するロックバンドLUNA SEA、X JAPAN、サイケデリック・トランスのオリジネーターとして知られる英グループJUNO REACTORのメンバーとして世界規模で活動。LUNA SEA、X JAPANとして東京ドーム通算15回、X JAPANとして米マディソン・スクエア・ガーデン、英ウェンブリーアリーナのステージでギタリストとして観客を魅了してきた。同時にソロアーティストとして独自のエレクトロニックミュージックを追求、更に映画・舞台のサウンドトラックを数多く手がける。2019年~機動戦士ガンダム40周年プロジェクトでは音楽面でのプロデューサーに就任。ガンダムへ知見の多さもあり音楽面だけでなくプロジェクト全体で貢献した。2020年、サイケデリック・ジャムバンド SHAGを12年ぶりに再始動。2022年、環境への配慮、カーボン・ニュートラルへの揺るぎなき行動と同時に、高い美意識とを両立させた、ロックなエシカル・ファッションを提唱する自身のアパレル・ブランド「THE ONENESS」を始動。音楽と平行しながら平和活動、人権・難民支援活動、再生可能エネルギー・環境活動、被災地ボランティア活動を積極的に展開。アクティヴィストとして知られる。
MIYAVI [ギター/Gt.]
エレクトリックギターをピックを使わずに全て指で弾くという独自の“スラップ奏法”でギタリストとして世界中から注目を集め、これまでに約30カ国400公演以上のライブと共に、9度のワールドツアーを成功させている。
その独特かつエネルギッシュなライブパフォーマンスに定評があり、2019年夏に行われた大リーグ「ドジャースvsエンゼルス戦」ドジャースタジアムでの米国国歌演奏や、昨年7月20日国立競技場で開催された「パリ・サンジェルマン ジャパンツアー2022」、10月2日さいたまスーパーアリーナで開催の「NBA JAPAN GAMES 2022」で圧倒的なオープニングパフォーマンスを披露するなど精力的に活動。
俳優としても、ハリウッド映画「Unbroken」「キングコング:髑髏島の巨神」「マレフィセント2」「ケイト(Netflix)」、邦画「BLEACH(実写版)」「ヘルドッグス」、そして声優として「アーケイン」などヒット作に多数出演。
その他、日本の著名人として初めてとなるGUCCIの広告グローバルキャンペーンへの参加や、UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)親善大使としての世界各国での難民支援など、ワールドワイドに活動している。
〈関連リンク〉
THE LAST ROCKSTARS Official Site
Melodee Music
YOSHIKI Official Site
HYDE Official Site
SUGIZO Official Site
MIYAVI Official Site
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〈インタビュアー〉
高橋克明(たかはし・よしあき)
1973年9月8日生まれ。岡山県出身。『ニューヨークBiz!』のインタビュアーとして、アメリカ合衆国大統領、メジャーリーガー、ハリウッドスター、アスリート、ミュージシャン、アイドル、政治家、実業家など、1000人を超える著名人にインタビュー。世界の最前線で取材を行い、成功者の生きた言葉を送り届けている。また、海外進出したい企業・個人などを対象にした講演活動を行うほか、ニューヨークへの事業進出を希望する企業にイベントコーディネートも行っている。著書に『武器は走りながら拾え!』(ブックマン)、『NYに挑んだ1000人が教えてくれた8つの成功法則』(角川書店)がある。
(2023年2月11日号掲載)