八木社長「杜氏の気持ちが伝わるようなサービスに挑戦」
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開店20周年を迎えた「酒蔵」=10日、ニューヨーク(撮影:福原)
ニューヨークでの日本食ブームの先駆けともいえるレストランの一つである「酒蔵」が開店20周年を迎え、10日に記念パーティーが同地で開催された。バンドの生演奏の中、数百種類の日本酒の試飲と共に寿司(すし)やたこ焼きなど多くの日本食が振る舞われ、招待された美食家たちをうならせた。
「酒蔵」を運営するT. I. C.グループの八木秀峰社長は「20年と言えば、(日本では)生まれた子供が成人になってお酒を飲める年。現在、日本酒が世界的になり、ここまで来られたのは、ニューヨークに集まる世界の人々が良いものを求めたからこそだ。これからのニューヨークで日本酒がさらに繁栄していくよう、今後は日本酒職人である杜氏(とうじ)の気持ちが伝わるようなサービスにチャレンジしていきたい」と今後への意気込みを語った。
オープン当時の20年前は100種類だった日本酒も、現在では約250種類を取り扱うようになったのだそう。
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(左から)T.I.C.グループの八木秀峰社長、夫人、娘の八木さくらさん=同
「一度好きになったらどんなに混んでも待つのがニューヨーカー。ここで成功すれば世界へ発信できる」という八木社長の言葉には、現在13店舗の日本食レストランを市内で展開するT. I. C.グループの苦労と成功がうかがえる。現地の日本人はもちろん、地元ニューヨーカーをも魅了する、いわば日本料理の老舗「酒蔵」が記念すべき一日を迎えた。
◎情報
酒蔵(SAKAGURA)
【住所】 211 E 43rd St、地下(bet 2nd & 3rd Ave)
【予約】212-953-SAKE(7253)
【ウェブ】sakagura.com/
(2016年9月17日号掲載)