「天婦羅まつ井」、ミッドタウンに
懐石240ドル、おまかせ200ドルで提供
ニューヨークでチェルシー、タイムズスクエア、グリニッジビレッジの計3店舗の「大戸屋」とイーストビレッジの「炉端屋」を経営する米国大戸屋が同社5件目の飲食店として高級天ぷら店「天婦羅まつ井」をミッドタウンにオープンした。14日のオープンに先がけ、9日に同店でオープニングセレモニーが実施され、チーフシェフの松井雅夫氏による天ぷら調理のデモンストレーションやテープカットなどが行われた。
47年の経験を持つ職人
松井シェフは「なだ万」ホテルニューオータニ店「天婦羅まつ井」でチーフ調理本部天婦羅部を統括。調理人として47年の経験を積んだのち一度引退したが、同店のチーフシェフに抜擢され料理界へ復帰した。
会見に臨んだ大戸屋ホールディングス(HD)の窪田健一社長は、「ニューヨーク市民の日本食への興味関心が以前よりさらに深まり、より本格志向になってきたことを感じる」と語った。また、日本らしさにこだわり、米国の文化に合わせて食材や調理法を変えることをせず、素材な味わいと四季折々の味を大切にした同店の料理や、松井シェフによる軽やかで繊細な天ぷらは「きっとニューヨーカーに喜んでいただけるはず」と自信を見せた。
新鮮な食材をゲストのペースにあわせて提供
メーンの魚介類は東京の築地市場から仕入れ、野菜や一部の魚介類は現地調達することで、天ぷらに欠かせない旬の食材を常に確保。カウンター9席とテーブル10席では先付け、前菜、蒸し物、お造り、天ぷら・お凌ぎ、お食事、お椀、香物、甘味の10品目懐石コース料理(200ドル)を提供。電話でのみ予約を受け付けるカウンター5席のVIPルームでは「天婦羅おまかせ」(240ドル)を提供する。ゲストのペースを見ながらカウンター越しに食材を揚げていく。同店は完全予約制。
店内にはバーカウンター5席も設置。また、これらの設計・施工は、ニューヨークのさまざまな企業や店舗を手掛けるYTレゾリューション(高崎康裕社長)が行い、洗練した和の空間を演出している。
■情報
「天婦羅まつ井」
【営業時間】月―土 午後6時〜11時※ランチは27日から開始予定
【住所】222 East 39th St(bet 2nd & 3rd Ave)【電話】212-986-8885
【ウェブ】www.tempuramatsui.com
(2015年7月18日号掲載)