武者小路千家15代家元後嗣招き、茶を楽しむ
創業41年の日系ホテル、ザ・キタノホテル ニューヨーク(66 Park Ave)内にある茶室(17階)で、16日と17日の2日間、同ホテルの小池佳子社長主催の「桃源茶会」が開催された。
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濃茶をたてる茶人の千宗屋さん(左)=16日、ニューヨーク(撮影:池浦)
茶人は、千宗屋(せん・そうおく)さん(武者小路千家15代家元後嗣)。文化庁文化交流使として1年間ニューヨークを拠点に欧米各国で活動するほか、現代アートの芸術家や建築家など他分野とのコラボレーションを通して茶の湯の文化を国内外に伝えている。
茶会は計6セット用意され、畳張りの茶室では、終始荘厳な雰囲気の中、一つの器でたてた濃い茶「濃茶」が振る舞われた。また、清談を交えながら和やかな雰囲気で行われた「薄茶」は、一碗ずつ濃茶よりも薄く飲みやすい濃さで丁寧にたてられた。着物を着て参加した人も多く、茶器の説明を熱心に聞きながら側面、裏面までゆっくり見て楽しんだ。
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五感でじっくり薄茶を味わう参加者ら=同(撮影:福島)
使用された茶器は谷松屋戸田商店のもので、茶菓子は、名古屋の老舗和菓子店、両口屋是清から招いた職人によってその場で手作りされた。
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参加者らとともに記念撮影に応じる千宗屋さん(中央)=同(撮影:池浦)
(2017年3月25日号掲載)