〈新年あいさつ〉在シカゴ日本国総領事館 総領事 吉田 雅治

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あけましておめでとうございます

0001_original 「WEEKLY Biz」読者の皆さま、あけましておめでとうございます。
在シカゴ総領事として着任してから間もなく2年になります。昨年も在シカゴ総領事館が管轄する中西部10州(イリノイ、インディアナ、アイオワ、カンザス、ミネソタ、ミズーリ、ネブラスカ、ノースダコタ、サウスダコタ及びウィスコンシンの各州)各地にできるだけ数多く足を運び、各州知事や連邦議員をはじめたくさんの方々に直接お会いしてお話する機会を持つべく努めてまいりました。日本と中西部地域との関係は、日米交流のために日夜汗を流されている在留邦人の皆さまのご活躍と、雇用創出を含めた大きな地域貢献をしてこられている日本企業の存在等を背景にして確実に発展してきていると実感しています。
例えば経済関係を見ると、総領事館が毎年実施している調査によれば、中西部10州における日系企業の雇用は前年比で約4%増の11万近くにのぼっており、米国が景気後退に陥る以前の水準をも上回っています。昨年9月には今回で46回目となる「日本・米国中西部会合同会議」がアイオワ州にて開催され、日米8人の知事を含む約300名の政財界関係者が出席しました。知事を筆頭とするハイレベルのイニシアチブに加え、この地域における技術力や熟練労働力、労働倫理、輸送網といった利点を背景に、日本と中西部の経済・ビジネス関係は今後も一層強まっていくものと期待されます。
草の根の文化活動や交流も盛んです。特に日本祭といったイベントは、各地でコミュニティーの恒例行事として定着し、大人から子供までの幅広い層の米国人が日本の文化・芸能から最新のポップカルチャー、更に食、歌、格闘技、娯楽に至る幅広い日本の魅力を実演や参加型企画によって体験的に楽しみ、日本への関心を拡げ、親日感を持つ大変良い契機となっていると感じます。また、一昨年から始まった青少年交流事業「KAKEHASHI Project」では、既に中西部地域の関連だけでも日米双方で800名近い中高校生・大学生らが参加し、日本の若者が米国での交流やホームステイ等を通じて日本の良いところや魅力を発信するとともに、米国の若者も日本を訪れて日本への理解を直接深めてきています。
在留邦人の方々のご尽力やさまざまなレベルでの交流を通じて、地域における日本への関心は一層高まっています。今年も在留邦人の皆様への丁寧な領事サービスの提供に力を尽くすとともに、地域における日本企業の貢献や日本経済の現状、日本の多様な魅力、さらに戦後70年間における日本の平和国家としての歩み、東アジア及び世界における日本の国益、それを支える重要な柱である日米同盟の意義等についての理解を深めてもらう努力を続けていく所存です。

(「WEEKLY Biz」(ニューヨーク)2015年1月1日号掲載)

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