アルゼンチンの伝統の味を存分に
「牛肉のおいしさは世界トップクラス」といわれるアルゼンチン。国土の4分の1が草原というこの国で、自然の牧草を食べて育つ牛の肉は無駄な脂肪がなく、肉本来の深い味わいを持っている。
その香りやうま味を余すことなく味わえるアルゼンチン伝統の調理法を受け継いで、2006年、イーストビレッジにオープンしたのがステーキハウス「Buenos Aires(ブエノス・アイレス)」。肉の扱い方を知り尽くしたシェフが織りなす味にはファンも多く、米紙「The Village Voice」では2006年ベストステーキハウスに選出。他、多くのメディアに取材され、小規模のレストランにもかかわらず、日に200~300人の来客でにぎわっている。
「人気の前菜は、『Picada Buenos Aires(24.95ドル)』という生ハムをはじめとした、多種類のハムとチーズ、オリーブの盛り合わせ。ボリュームがあるので、数人でシェアできるし、ワインにも合いますよ」と語るのは、オーナーのイズメル・アルバさん。店内にはアルゼンチンワインを中心に、世界各国の200種類以上のワインがそろい、知識豊富なウエーターに尋ねれば料理に最適なワインを教えてくれる。
メーンディッシュとして評価が高いのは、16オンスの肉厚なシェルステーキ「Bife de Chorizo(31.95ドル)」や、フィレ肉をフレッシュペッパーでグリルし、肉本来のうま味を閉じ込めた「Lomo a la Pimienta(40.95ドル)」。新鮮な肉を利用しているせいか、ナイフを入れると、透明な肉汁がジュワっとほとばしる。ボリュームはあるものの、脂っぽさがないため、最後までおいしく食べるこ
とができる。
「ステーキハウスとしては珍しいかもしれませんが、実は当店のもう一つのお勧めは、デザートの『Panqueque De Dulce De Leche(7ドル)』。焼きたてのクレープの中に入った温かいキャラメルと、冷たいアイスクリームのハーモニーが絶妙で、これだけを食べにくるお客さまも多くいるほど」とは、ウエーターのマイクさん。前菜からデザート、ワインまで、アルゼンチンの伝統の味を存分に楽しむことのできる空間だ。
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Buenos Aires【住所】513 E 6 St. NYC【電話】212-228-2775
【営業】年中無休 正午~午前0時【ウェブ】www.buenosairesnyc.com/
(「WEEKLY Biz」2014年2月1日号掲載)