〈コラム〉中川扶二夫 「逃げない、がKeyword」第27回

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未来は過去の3倍大切!

失敗したり、喧嘩したり…。人間は誰でも相手を巻き込むネガティブな経験をしますが、喧嘩両成敗!とはよく言ったもので、日常生活においては、お互いに反省したり、謝罪をしたり、分かり合う努力をすることでしゃんしゃん、丸く収まるものです。
しかし、これが国家の問題となるとそうはいきません。謝罪をするにせよ、しないにせよ、何をしてどう言ったところで過去の出来事のしこりは残ったまま、お互いの子孫に憎しみだけが引き継がれていくのが現状です。しかし今や戦後に生まれた人々が国をリードしていく時代です。例えは悪いですが、犯罪者の子供は犯罪者として生きていかなかればならないのでしょうか? 過去を忘れろとは言いません。しかし時代は、過去を根に持つことより、どうすればお互いに国の未来を明るくしていけるのか、共に考えるべきときで、その考えは新しい世代のリーダーに受け継がれているはずです。過去の古いアルバムを眺めながら悲惨な歴史に思いを馳せるだけではなく、未来に向けてお互いに理解し世界平和のため手を取り共に歩む姿勢が大切で、今やそれができる時代なのです。先日、セントラルパークでジャパンデーが開催されました。近い将来、日本だけではなくアジアが一つになり“アジアデー”があったらいいかと思います。日本も韓国も中国も、全てのアジアが一丸となったイベントがあれば、きっと未来のアジアは互いに手をとり協力するでしょう。一国の力ではなし得ない偉業を作り出していくきっかけになるに違いありません。

娘には学校でアジア人の友達が何人かできました。一緒に勉強したり遊んだり、楽しい時間を共有している様子に心温まるものを感じます。ある意味子供は平和大使なのです。しかし、その子供が、段々少なくなっています。少子化というよりも留学離れが進んでいる感じがします。今後、日本の若者たちが果たして昭和の時代の若者のように、夢を持ってアメリカ留学を目指したごとく海外に出て活躍し、日本ここにありと世界でアピールすることができるでしょうか。そうでなければ日本という国が、東京オリンピックの後には影が薄くなり、世界から忘れ去られてしまうかもしれない。そうならないよう願う今日この頃です。
(次回は7月第4週号掲載)

nakagawa-new〈プロフィル〉 中川扶二夫(な かがわふじお) 広島県出身。1988年にニューヨークに一人で渡り起業。在ニューヨーク25年。この間にアムネットをはじめ八つの会社(18拠点)を日米で立ち上げる。成功よりも失敗を肥やしに独自の「家族型経営」が世界で通用するかをチャレンジしている。現在、異業種進出を含め、アジア、南米、欧州へ の進出を計画中。

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