川野作織さん、講演会で軌跡を語る

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「絶対にあきらめなければチャンスは必ず来る」の精神で苦難乗り越え

日本クラブ講演会「日本の文化を世界に伝える」

講演する川野作織さん=8日、ニューヨーク(撮影:小杉)

講演する川野作織さん=8日、ニューヨーク(撮影:小杉)

 

日本クラブはミッドタウンで8日、川野作織さんを招き講演会「日本の文化を世界に伝える」を開催した。

川野さんは、1982年に和包丁や食器などのキッチンウエアを取り扱う光琳を設立。2006年米国レストラン関連業界に貢献することを目的に五絆(ゴハン)財団を設立。07年3月国連でNation To Nation NetworkのLeadership Awardを受賞。米国に住む日本人を代表する事業家として活躍の場を広げている。

熱心に聴き入る参加者ら=同

熱心に聴き入る参加者ら=同

講演会では、川野さんの幼少期から現在に至るまでの軌跡を語った。
川野さんの人生は文字通り苦難の連続であった。起業時の1年間はウエートレスをしながら、昼休みや休日にひたすら電話と訪問販売を行う毎日。人との出会いを大切にしていく中で、道を切り開いていった。

しかしそこから10年間がむしろ困難の連続であった。湾岸戦争後の不景気、円高などで、注文が激減したことによる多額の負債。そして9・11の同時多発テロ。ベビーシッターを雇えなくなり、乳母車を押しながら得意先を回る毎日。しかし、「絶対にあきらめなければチャンスは必ず来る」と語る川野氏は絶体絶命の状況を次々と新たなチャンスに変えていった。

まるでドラマのような軌跡をおっとりとした言葉で語る川野さんの講演に、参加者は終始食い入るように話を聞いていた。

なお、そんな川野さんが主催するイベント「佐渡の銘酒と和洋食を楽しむ夕べ」が22日に開催される。詳細は左記とwww.nipponclub.org参照。

(2016年6月18日号掲載)

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