NY倫理友の会「第16回年次総会」

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丸山理事長講演「大変革の中を生きる」
ソプラノ歌手田村麻子さんコンサートも

年次総会は100年の歴史をもつニューヨーク・アスレチッククラブのパーティールームで行われた。あいさつをするニューヨーク倫理友の会理事長のリンゼイ芥川笑子氏(中央)

年次総会は100年の歴史をもつニューヨーク・アスレチッククラブのパーティールームで行われた。あいさつをするニューヨーク倫理友の会理事長のリンゼイ芥川笑子氏(中央)

ニューヨーク倫理友の会(リンゼイ芥川笑子理事長)は10日、ミッドタウンのプライベートクラブ「ニューヨーク・アスレチッククラブ」で第16回年次総会を実施した。100年の歴史を持つ名門クラブである同会場には、日本や米国各地から大勢の参加者が集まった。

総会は理事長・リンゼイ芥川笑子氏のあいさつで幕を開けた。リンゼイ氏が来賓たちをユーモアたっぷりに紹介すると会場は笑顔であふれ、和やかな雰囲気の中で会が進んでいった。飲み物が各テーブルに配られた後、一般社団法人・倫理研究所理事長の丸山敏秋氏による講演が開始された。

講演を行った、社団法人・倫理研究所理事長の丸山敏秋氏

講演を行った、社団法人・倫理研究所理事長の丸山敏秋氏

一つめの話題はやはり2日前に開票された米国大統領選挙。大きな驚きと共に伝えられた選挙結果に言及しながら、今年がいかに大変革の年であるかについて触れ「国論が二分してしまうことは、とても良くないということを、今さらながら強く感じる出来事だった」と語ると、会場には参加者たちがうなずく姿が見られた。続いて丸山氏はマネジメントの父と呼ばれるピーター・ドラッカーの言葉や、作家で未来学者のアルフレッド・トフラーの言葉に触れ、トフラーの第1の波「農業革命」、第2の波「産業革命」、第3の波「脱工業化社会」に続く第4の波は「人間自身が変わることではないか」と語った。
2045年には人工知能が人間の賢さを追い越すと言われていることに“2045年問題”に触れ、これからも数多くの変化が起こると予想されるが「人間自身が変わることができなければ、本当の意味で世界が変わることはできないのではないか」と述べ、「2017年は必ずや予測できないことが起こるであろう」と予想。「何が起きても全て受けて立つ覚悟で行こうではありませんか」と笑顔で呼びかけ、講演を終えた。

世界で活躍するソプラノ歌手の田村麻子さん。身近で聞く歌姫の美声に聴衆が酔いしれた

世界で活躍するソプラノ歌手の田村麻子さん。身近で聞く歌姫の美声に聴衆が酔いしれた

コース料理が振る舞われる中で歓談の時間が過ぎ、続いてはゲストにソプラノ歌手・オペラ歌手の田村麻子さんが登場。ピアノ伴奏と共に30分間のミニ・コンサートを実施した。
「短い時間でもなるべくさまざまな歌の楽しさを詰め込めるよう工夫した」という田村さん。「アヴェ・マリア」を2曲、日本の歌を2曲、人気オペラの名アリアから2曲の計6曲で世界中の歌劇場で聴衆を魅了してきた美声を披露。アンコールをオペラ「蝶々夫人」からアリア「ある晴れた日に」で飾るとスタンディングオベーションも飛び出し、大きな拍手喝采の内にミニ・コンサートは終了した。

その後も会は和やかに続き、ギフトが提供されるじゃんけん大会や、料理を担当したシェフのあいさつなどを経ながら幕を閉じた。参加者にとっては、この大きな変革の時期に真摯(しんし)に向き合い、変化の中でどのように生きるべきか、を深く考える機会となった。(写真はいずれも10日、ニューヨーク・アスレチッククラブ)

(2016年11月19日号掲載)

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