「ガイアホリスティック」創設者、がんや難病などの治療を行う傍ら世界に向けた慈善活動に注力
チベット仏教最高指導者のダライ・ラマ14世の財団「The Tibet Fund」(tibetfund.org)の第7回年次総会が19日、ニューヨークで執り行われる。熱心な仏教信者、米俳優のリチャード・ギアさんがホストで、チベット人民に貢献した人が3人表彰されるのだが、米民主党議員のナンシー・ペロシさんらと並んで表彰を受ける日本人がいる。「ガイアホリスティック」創設者・龍村和子さんだ。
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龍村さんは、9・11(米同時多発テロ)をきっかけに設立した「ガイアホリスティック」で、独自が開発した太陽光線の波動と熱を使った精密遠赤外線温熱療法を用いて世界で、がんや難病などの治療を行う傍ら、世界に向けた慈善活動に力を入れている。その一つが今回表彰を受ける理由となったチベットの人々のための活動だ。40年以上にわたり、ダライ・ラマ14世と親交を深め、継続してチベット人民のために献身的に活動を行ってきた。チベット民族オペラを通して、1974年にチベット文化を初めて世界に紹介して広めたのが龍村さんだった。
ヒマラヤ奥地の児童養護施設も支援
また、児童養護施設の支援も龍村さんの大事な活動だ。チベットのヒマラヤ奥地の村マンジュシュリでは地理的に中国の占領から逃れたものの、孤立して支援も届きにくい。そこに暮らす子供たちのために、基金を集めて児童養護施設を新築した。結核の治療もした。水道もない所で山の水で年上の子供が年下の子供に歯磨きを教える姿や皆で協力し合って生きている子供たちの中に本当の自然の慈悲を感じた。
世界に通じる「3つのC」基に、最も情熱を注ぐ子供の教育
「日本」や「米国」という枠も越えて、世界中という概念で活動する龍村さんが、最も情熱を注ぐのがこの子供の教育だ。世界に通じる教育として「3つのC」を大事にしているという。「Compassion(思いやり)、Communication(英語の教育)、Courage(勇気を持って、自分の考えを人に話せること)」。こんな教育に基づいて、世界中で将来、児童養護施設を作り、他の生命と共存して生きていける思いやりのあるリーダー格の大人を育てたい。
今はすでにチベットの他にもインドネシアのバリ島、米国のサウスダコタ、アフリカを訪れて、こんな児童養護施設の設立を支援している。
思いやる心を忘れずに生きる
そして、日本人の読者へも願う。「今、危機にさらされている地球のためにも、人間が他の生命とバランスを取りながら共存して生きるということが非常に大切です。他をまず最初に思いやる心があれば、戦争も起こらないはずです。生まれ持った人間の特典である“思いやり”ということを忘れず生きればよいのです」
◎情報
特定非営利活動法人「ガイアホリスティック」
【ウェブ】www.gaiaholistic.com(日本語ページ有)
【住所】20 West 64th St Suite 24E
【電話】212-799-9711
【Eメール】kazuko@gaiaholistic.com
(2016年10月8日号掲載)