Global Fertility & Genetics ドクター紹介 M・ソートン医師(Melvin H. Thornton M.D.)に聞く

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“個別のアプローチ”を一番に
入念なヒアリングで不妊原因特定

不妊治療/産婦人科医

Melvin H. Thornton M.D.

不妊治療の権威が集結するといわれる米国。中でもニューヨーク・マンハッタンにある不妊治療クリニック「Global Fertility & Genetics(GFG)」は、米国での歴史はまだ浅いものの、近年不妊で悩む多くの女性やカップルを妊娠へと導いてきた。そして昨年メディカルディレクターとしてMelvin H. Thornton M.D.(以下、ソートン医師)が加わって以来、その妊娠成功率は飛躍的に向上。最近は多くの日本人もソートン医師のもとを訪れ、米国での妊娠・出産を現実のものとしている。ソートン医師にGFGでの不妊治療、日本人の不妊などについて伺った。

 ◇ ◇ ◇

─ソートン医師の治療に対する考え方を教えてください。
私は患者様への“個別のアプローチ”を一番に考えています。全ての治療プロトコルが全ての人に同じように機能するわけでは決してありません。それぞれに最適な治療法を特定することがまずは重要なのです。
例えば、個々に適した用量のホルモン薬の使用、必要に応じたPRP(多血小板血漿)療法の実施です。また、何度も胚移植に失敗したり、流産を繰り返してしまう場合、“原因不明”や“体質”という言葉で片付けられてしまうことが往々にしてありますよね。しかし当院では、そのような方に対しては免疫学検査を行い、その原因を解明し、その方に最適な胚移植プランをご提案しています。
そして、私はサプリメントや鍼治療といった代替医療も不妊治療には大変有効だと考えており、それら東洋医学と最高の西洋医学を融合した治療を提供しています。

─不妊原因を正確かつ迅速に特定されているそうですが。
妊娠しない理由を見つけるカギは患者様への“ヒアリング”だと私は考えています。患者様一人ひとりバックグラウンドも身体の状態も考え方も全く異なりますから、時間を掛けて入念にヒアリングすることでこそ、妊娠を妨げている原因が見え、最短で妊娠に導く治療プランを立てることが可能になるのです。

─GFGの強みをお聞かせください。
大規模な病院やクリニックでは、その患者様に最善かどうかは関係なく、そしてヒアリングもほどほどに、全ての方に同じプロセスで同じ治療が施されます。来院のたびに異なる医師が診察にあたることもあるでしょう。このルーティンは妊娠成功率を低下させ、患者様に多くのストレスを与えてしまいます。ですが、GFGのような比較的規模の小さなクリニックでは、初診時やその後の診察時に患者様が不安や疑問に思った全ての質問に時間をかけて答えることができ、それぞれにとって最短で最適な治療を提供することができます。それに、GFGには全米屈指の胚培養士などのチームと最先端のIVFのラボも備わっており、“不妊”を“妊娠”へと変えられる最高の環境がここには揃っているのです。

─日本人の不妊について気付いたことなどありますか。
日本人特有の不妊原因などはありません。ただ、既院歴のある日本人患者様の誤診の多さに驚きました。特にPCOS(多嚢胞性卵巣症候群)、子宮筋腫、子宮内膜症などを発症しているにもかかわらず、医師の見落としで長い時間妊娠のチャンスを逃していた方が多くいました。適切な診断がなければ、当然適切な治療を受けることはできませんし妊娠も叶いません。
また、日本人女性は薬の投与量が少ない方が卵子の質と胚の発達が良くなり、妊娠成功の可能性が高くなる傾向があります。ですから、特に日本人の女性へは個々最小限のホルモン薬で治療を進めています。

─最後に、日本人読者へメッセージを。
日本人の方にとってGFGの魅力の一つは、日本人コーディネーターであるトモコの存在だと思います。彼女は通訳サービスを提供するだけでなく、クリニックで患者様との時間を共にし、検査結果や治療ステップ、複雑な保険の説明に至るまで私の右腕としてサポートしてくれます。彼女の存在が患者様のストレスを軽減し、妊娠を叶える羽翼となっていると私は思っています。

■Melvin H. Thornton M.D.
生殖内分泌学/不妊症と産婦人科のダブルボード認定医。ワシントン大学医学部(WUSM)卒。南カリフォルニア大学で産婦人科のインターンシップと研修を修了後、クリーブランドクリニックで高度な生殖手術の研修を受ける。コロンビア大学の女性生殖医療センター(CWRC)で医療ディレクターおよび卵子提供プログラムのディレクターを兼任。卵子提供と代理出産の世界有数の専門家。

 

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(2022年2月5日号掲載)

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