〈皮膚科/美容皮膚科〉再発しないニキビ治療を目指して
診察は各種保険対応
保険外のオプションも用意
「日本の方の肌は、一般的に欧米人の肌よりもかなり敏感です」。デニス・グロス先生は皮膚科医として、これまで数々の日本人患者と接し、そのニキビ治療・肌トラブル治療に携わってきた。
「一口にニキビと言っても、原因も症状の出方もさまざまです」とデニス先生。ニキビは油分過多が原因と一般的に考えられているが、実はそれは間違い。「油分が多いというよりは、油の性質が何らかの原因で濃く重く変質し、硬く固まってしまったものがニキビの原因なのです」。油分過多が原因と考えて肌を乾かしても、固まった油分に変化は起きず、ニキビが治らないばかりか、乾燥肌から別の肌トラブルを起こすことも。
つまり油分の性質が変化する原因を突き止めなければそのニキビの治療はできないし、一度治っても再発してしまう。油分の変化には、ホルモンバランスが大きく影響している。さらに、月経や妊娠、ストレスによっても引き起こされる。さらに食生活の変化や、引っ越し先の水道水の質などの要素が加わると、ニキビや肌トラブルの原因が変わってくる。
「活性化しているニキビをきれいにする」「再発を防ぐ」―。この二つがそろって初めてニキビ治療と言えるとデニス先生は強調する。「原因を患者さんと一緒に探します。日ごろお使いの基礎化粧品の成分チェックしたり、血液検査を行うこともあります」
軽い症状の場合は、保険治療内の診察治療と処方箋で対応が可能。重い症状の場合や、なめらかな肌を目指す場合は美容部門でさまざまな治療法を用意している。不要な角質を優しく取り除くピール(225ドル)、スチームで肌を柔らかくしてからトリートメントを行うフェイシャル(200ドル)。ピールとフェイシャルを一緒に実施する場合は325ドル、ニキビのバクテリアを殺すブルーライトは30分で175ドルだ。
レーザー治療は2種類あり、肌の赤みを抑え、活性化している油分の分泌を正常に戻していくのに「Smooth Beam」は450ドルから、皮膚下のコラーゲンを活性化させてニキビの凹跡を目立たなくさせる「Sublative」は1回800ドル。レーザー治療は一度で、かなりの効果があるが、患者の肌の状況に合わせて、治療を2、3回に分ける必要になることも。その場合、別途パック料金を提案してもらえる。詳細は日本語で相談ができる直通ダイヤルに問い合わせてみよう。
〈情報〉
Dennis F. Gross, MD
【電話】212-725-5700(日本語用直通ライン・担当:久美子)
【住所】900 5th Ave, NYC【ウェブ】www.9005thdermatology.com/
(「WEEKLY Biz」2014年5月17日号掲載)