ニューヨーク市長のビル・デブラシオ氏と同市教育長のリチャード・カランザ氏は8日、新学年度が始まる9月から学校制度を再開することを発表しました。対面授業は週1~3日へ減らし、社会的距離を考慮して1教室あたり9から12人の生徒数で実施します。市の公立学校は、新型コロナウイルスの影響により3月16日から閉鎖され、約110万人の生徒が通っていました。
保護者への重要なポイントは、生徒は9月にはブレンデッド・ラーニング、または完全リモート学習のどちらかを選択することができるという点です。ブレンデッド・ラーニングとは、対面授業と、インターネットを利用したeラーニングを併用して授業を受ける学習方法。全ての家庭が、自由に対面学習または遠隔学習を選択することができ、四半期ごとに状況を鑑みて学習方法を選ぶことができます。
生徒や職員にはフェイスカバーの着用が義務付けられ、毎晩学校内の清掃が行われ、カフェテリアや体育館、講堂などの広いスペースが教室として活用される予定です。 校舎の換気を改善するため、空調システムの更新作業が進行中です。清掃用品、ハンドソープ、ハンドサニタイザーなどは、全ての校舎で利用できるようになります。
多くの疑問や懸念に答えるため、米国教育省(US Department of Education、通称:DOE)は、学校再開に向けたガイダンスの概要をウェブサイトで発表しました(www.schools.nyc.gov/school-year-20-21/return-to-school-2020)。
各学校は、保護者が9月の開校前に計画を立てる時間が必要なことを考慮し、8月にスケジュールの詳細を提供することが求められています。
ニューヨーク州の学校再開に関するガイダンスのお知らせ
この発表を受け、ニューヨーク州のアンドリュー・クオモ知事は13日、州内の各学区は31日までに学校再開のスケジュールや概要を最終決定し、8月7日までにこの決定を州に提出する必要があると述べました。