ベストセラー作家の高嶋哲夫氏は10月、世界の難民問題に向けた新著『The Wall』をMUSEYON社から全米出版する。
2010年に出版した『首都感染』が「ウイルス禍を予言していた」などと評価を得て、現在数多くのメディアで取り上げられている中、新作の『紅い砂 The Wall』を4月に日本で出版。
同書は、アメリカとメキシコ国境の壁で起こった悲劇の物語となり、世界中が新型コロナウイルスに翻弄されている一方で深刻化している「難民問題」に警鐘を鳴らしている。
現在世界には7000万人を超える難民がいる中、高嶋氏自身が国境の町ティフアナで感じた記憶をベースに、「難民問題」をエンターテインメント性をもって理解できる作品に仕上げている。
また、同書を「難民問題」の一つの解決への道標とするべく、世界中の人たちに読まれることに加え、映像化によってより多くの人の心に訴えるため、世界に向けたハリウッド映画化も目標に掲げる。
高嶋氏は、今回の英語出版に向けて「世界の人たちへ。コロナ禍のもとでも、難民キャンプでは難民の方たちが悲惨な生活を強いられています。彼らは好き好んで、祖国を逃れたわけではありません。誰もが祖国を愛しています。子どもたちに、平和で飢えることのない祖国を取り戻そう」とメッセージを発信している。
YouTubeでは、英語のティザートレーラーも公開中(www.youtube.com/watch?v=rV8xn4LWqoQ&feature=youtu.be)。
また、同プロジェクト実現のため、8月4日からはMakuake内でクラウドファンディングもスタートしている。資金は、エンターテインメントとして成立する精度の高い翻訳、全米流通の契約、映画化に向けたサマリーやプレシナリオの制作などに活用される。詳細はサイト(www.makuake.com/project/thewall/)まで。
1949年7月7日、岡山県玉野市生まれ。 慶應義塾大学工学部卒。同大学院修士課程を経て日本原子力研究所研究員となる。1979年、日本原子力学会技術賞受賞。カリフォルニア大学に留学後、作家に転身。『帰国』で第24回北日本文学賞、『メルトダウン』で第1回小説現代推理新人賞、『イントゥルーダー』で第16回サントリーミステリー大賞の大賞・読者賞をダブル受賞。2010年『風をつかまえて』が第56回青少年読書感想文全国コンクールの課題図書(高等学校の部)に選定。2017年『福島第二原発の奇跡』でエネルギーフォーラム賞優秀賞を受賞など。