人気のビジネスソフト会社、サイボウズ(Cyboze)の山田理(おさむ)副社長が9月5日、ニューヨーク日系人会ビジネスウーマンの会(http://jwb-ny.org)で講演した。タイトルは、「いま日本で話題の『働き方改革』 しかし、サイボウズは思いましたー その『働き方改革』、楽しくないのはなぜだろう?」。
サイボウズでは、日本政府が「働き方改革」を提唱する前から、「ワクワクするようなチームワークがある会社」を目指して、ユニークな人事改革を行ってきた。人事改革に着手したのは、2005年の社員の離職率が28%に上り、「2週間に一回、お別れ会を開き、くらーい雰囲気だった」(山田氏)ため。
その後、勤務時間の長さと働き方のゴールを各々が選べる制度、新たな気づきを生む副業奨励、育「自分」休暇などを設けた結果、離職率は4%に低下。出産でやめる女性社員はゼロに。女性にとって働きがいがある会社のランキングでもトップとなった。
「働き方改革が難しいのは、株主重視で利益を求め過ぎるから。僕らは、株主のためではなく、会社のチームワークと社会のために働いていて、株主も巻き込んでいくのが本来の姿です」(山田氏)
山田氏の人事改革を推進・支援してきた青野慶久(よしひさ)社長は、自ら育児休暇を3回取った。「夫婦別姓」を選べないのは日本国憲法に違反しているとして、国を相手取って損害賠償を起こしている。