17日から20日の4日間、マンハッタンのグランドセントラル駅構内でFUJIFILM North America Corporationによる写真展「FUJIFILM Print Life Photo Exhibition」が開催された=写真(撮影:徳倉)
展示された写真の数は、圧巻の約1万3600点。1万人以上が来場し、飾られた作品一つ一つを眺めたり、設置された即時プリントサービスコーナーで、スマートフォンに収めた自分の写真をプリントする体験をした。
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写真は、ウェブサイトを通じて一般から応募された作品のほぼ全てが、撮影者名とコメントとともに展示された。富士フイルムは「”Photo is”想いをつなぐ。5万人の写真展」と題した応募者全員の作品を展示する“参加型写真展”を2006年から日本で開催している。これまでのフォトコンテストとは違う、一般の人々が日常的に写真を楽しむことが目的だ。初回から参加者1万人を超えた展示会は、以降も毎年行なわれ、17年には参加者5万人を超えた。今年より米国含め海外においても本格展開し、米国以外ではドイツ(9月)、マレーシア(10月)、カナダ(11月)、タイ(19年2月)で開催予定で各地の応募作品を合わせると、全世界で合計約10万人の写真を展示予定。
FUJIFILM North America Corporation杉山健社長は、多くの展示を前に「日本だけではなく世界中どこでも、写真の持つ力は変わりがないことを確信しました」と感慨を表した。杉山社長によれば、現在世界で撮られている写真は、一日あたり30億枚ぐらいだという。膨大の数の写真がインターネット交流サイト(SNS)などで共有される中、「プリントする」ことで一味違うサプライズを作れると同社は提案する。「記録する役割のほかに、飾る楽しみや、人に贈る楽しみなどを通じ、『想い』を大切な人々とつなげることができるのです」と杉山社長は述べる。今後も毎年米国での開催は続けたい意向だという。
同社では、米ウォルマート、サムズクラブ、コストコなどの量販店にプリント機械を設置しているほか、米女性歌手テイラー・スウィフトさんがアンバサダーを務めるインスタントカメラ「instax/インスタックス」を製造・販売している。
(2018年10月27日号掲載)