ニューヨーク日本商工会議所(JCCI)は10月30日、ニューヨークのヒルトン・ホテルで、34回目となる日米財界人の交流親睦とビジネス強化を目的としたアニュアルディナーを開催した。ディナーの収益金は「JCC Fund」を通じ、日米友好理解・教育振興・地域貢献活動などのために幅広く役立てられる。今年は、ディナー・チェアマンとして梅田恒樹氏(Tokio Marine America, President & CEO)とコールマン・ヴィンセント氏(PrincewaterhouseCoopers LLP, New York Metro, Vice Chairman)が務め、約800人の日米要人やビジネス・リーダーらが集まった。
基調講演には、前ニューヨーク市長のマイケル・ブルームバーグ氏が登壇。日米のリーダーシップの違いや今後の展望について対談形式で語った。世界経済・金融の大手総合情報サービス会社のCEOも務める同氏は、「矢面に立ち、常に正しいことを行い、尊敬されることがリーダーには必要である。米国では、社員との距離が近いが、日本は遠い」と違いを指摘。日本については、「1000年以上の誇れる歴史があり魅力的で重要な経済都市と位置付け、人口減少に伴い、世界から人が集まるようにし、より多様性を受け入れる必要がある」と話した。
日米及び世界の有効と理解に貢献した個人に与えられる「イーグル・オン・ザ・ワールド・アワード」には、画家の千住博氏と俳優のジョージ・タケイ氏が選出されたほか、ニューヨークにおける日本食文化の普及に貢献し、今年1月に死去した倉岡伸欣氏(「レストラン日本」のオーナー)に特別記念賞が贈られた。
(2018年11月10日号掲載)