ミス・アイドールブランド 石原 瞳 社長
まつげエクステから夢は「人の暮らしを助けるもの」へ
21歳でまつげエクステンションのサロン1店舗目を愛知県名古屋市内に開店。プロ向けの商材開発にも乗り出し、現在ではまつげ関連の美容・化粧商材の開発、販売・サロン・アカデミー運営に携わる3社5店舗を経営するディアグループ代表の石原瞳さん。今年で起業から14年目となる。
自身のまつげ関連ブランド「ミス・アイドール/Miss eye d’or」(lashdolljapan.com)売り上げがまつげ関連美容業界で日本1位に。
2017年にはオードリー・ヘップバーンの名を拝した美容商品を国内で開発販売するライセンスを取得し、同年5月に同シリーズの発売を開始。今年からはプロ向けのみならず、エンドユーザー向けのオードリー・ヘップバーンシリーズ(audrey-collection.com)、マスカラ・アイライナー・つけまつげを発売し、幅広い年齢層から愛用されている。
韓国でスタートし、ロシアや米国で大きなシェアを誇るまつげエクステンションだが、技術力の高さは「日本が圧倒的に高いです」と石原さん。日本での黎明(れいめい)期に書いたプロ向けのテキストブックは1万部ほど売れており「アメリカで面接をしても、ほとんど全ての人が私のテキストブックを持ってくださっているのでうれしいです」(石原さん)
小学校の卒業アルバムにも将来の夢を“社長になる”と書いたという石原さん。19歳で初めてまつげエクステに出合い、あまりの難しさに夢中になった。「当時は日本でまつげエクステが新しすぎて、どんどん開拓していく面白さがあった」と話す。21歳で最初の店舗を出店、高い技術力を誇る石原さんが大人気のまつげエクステ施術者となるのに時間は掛からなかった。しかし創業より5年ほどで苦境に。
「当時の私は人の痛みを知らなかった」と振り返る。「年上の社員や男性社員もいて、本当の自分を見せることができていませんでした。強くなければいけない、とそればかりで」
社員が大幅に辞め、悪評が立った。「自分の間違いに気づき、正し、社員に素を見せられるようになったころから業績が良くなっていきました。今は社員と共に笑い合えるような関係です」と笑顔を見せる。
「20歳くらいからほぼ遊んでいないですね、遊ぶくらいなら仕事の話がしたい」と笑う。
NYにもいつか進出を
15年からは憧れの米国でも商材の販売と店舗運営をスタート。ロサンゼルスの高級住宅エリア、ビバリーヒルズのロデオドライブに店舗を構え、まつげエクステで使用される毛や関連商品なども販売。オンライン(volumelashlab.com)販売も展開し、同社の高い技術が学べるアカデミーもニューポートに創設した。
「必ずニューヨークにも進出します」と意欲を見せる。
夢は「人の暮らしを助けるものを作ること」。美容以外の領域でも石原さんの活躍が見られる日は近いだろう。
(2018年7月28日号掲載)