NY倫理友の会「春のランチョン」、ゲストスピーカーにデヴィ夫人

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「一日10回は感動」など人生の秘けつを伝授

自身の半生をはじめ、現在の日本や人生のあり方について講演したデヴィ・スカルノ氏=5月31日、新橋レストラン(撮影:上西)

自身の半生をはじめ、現在の日本や人生のあり方について講演したデヴィ・スカルノ氏=5月31日、新橋レストラン(撮影:上西)

ニューヨーク倫理友の会(リンゼイ芥川笑子理事長)が5月31日、毎年恒例「春のランチョン」をマンハッタンの新橋レストランで開催した。

会場には80人以上の人々がデヴィ夫人の講演を聞きに訪れた=5月31日、新橋レストラン(撮影:上西)

会場には80人以上の人々がデヴィ夫人の講演を聞きに訪れた=5月31日、新橋レストラン(撮影:上西)

今回はインドネシアの元大統領夫人でタレント・コメンテーターとしても活躍する国際文化人デヴィ・スカルノ氏を迎え、現在の日本の政治や元気の秘けつ、そして同氏の劇的な人生について講演。老若男女に人気の高いデヴィ氏とあって、会場には80人を越える多くの人が訪れた。

東京青山で大工の娘として生まれ、貧しい生活を送りながらも後に日本人女性として初めて外国の国家元首の夫人となったデヴィ氏。“ラッキーな人”と言われることを好まない同氏は、ハングリー精神と上昇志向でさまざまな苦難を乗り越え成功・幸せをつかんできた。その理由は決して運の良さだけではなく、「常に目標・目的を持ち、チャンスを見逃さなかったこと」だと言う。また、いつまでも若く元気でい続けるためには「一日10回は感動すること」、何事にも好奇心・探究心を持ち「新しい自分を発見すること」と秘けつを伝授。そして「夫婦愛、恋人愛、友人愛、隣人愛、動物愛…人は愛情に包まれていなければいけない。友人を大切にし、愛とともに毎日大いに働き、遊び、楽しんでください」とエールを送った。

講演が終わると参加者らから次々と質問が投げ掛けられた。「今現在の目標は」という質問に対しデヴィ氏は「東京の周りに山を買い、飼い主のいない多くの動物を保護したい。日本は動物愛護の精神が薄い」と日ごろから動物愛護に取り組む同氏らしい意見を返した。2時間にも及ぶ講演だったが、デヴィ氏の言葉に参加者らは熱心に聞き入り、また現在の日本の政治などに対する歯に衣(きぬ)着せぬ発言などで会場を大きく沸かせた。

講演前には、リンゼイ理事長司会の下、ニューヨークでオペラ歌手として活動する中林久徳さんがオペラ「トゥーランドット」の名曲などを披露。本格的な日本食を堪能できると人気の新橋レストランの食事を楽しみながら、参加者同士親交を深めた。

また会場では、2010年に発売されたデヴィ氏の著書「デヴィ・スカルノ回想記」も発売され、公演後にはサイン会も行われた。

ニューヨーク倫理友の会のリンゼイ芥川理事長=5月31日、新橋レストラン(撮影:上西)

ニューヨーク倫理友の会のリンゼイ芥川理事長=5月31日、新橋レストラン(撮影:上西)

(2012年6月9日号掲載)

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