ストレスフリーな「指圧法」に参加者ら納得
ニューヨーク倫理友の会(リンゼイ芥川笑子理事長)が5月24日、春のランチョンをマンハッタンのニューヨーク日系人会で開催した。
今回は、講師にオオハシ・インスティチュート主宰の大橋渉氏が迎えられ、「指圧:整体による健康維持」について講義を行った。
1970年代、ニューヨークに移り住んだ大橋氏。当時は“指圧”という言葉もまったく浸透しておらず、“Acupuncture without needle(針のない針治療)”と説明するのがやっとだったという。しかし、それだからこそ、自分なりのモダリティ(持論、手段)を元に治療を行うことができたと当時を振り返った。そのモダリティとは、「指圧とは、押さないこと。相手を支えること」。
講演では、実際にその手法を参加者に伝授。二人組になりお互い背中合わせに立つ、そして互いの体重を寄せ合わせる。そうすることで、「お互いに支えて、支え合うと、体重がつぼに入っていく」と大橋氏。“つぼを刺激する”ことが必ずしも“力を入れてつぼを押す”ことではないという。机を使ったデモンストレーションでは、座っている人が、自分の体重を背中に向けてかけ、また後ろに立っている人は、その人に向けて体重を前にかける。お互いの関係(押す側と押される側)をリスペクト(尊重)することで、ストレスフリーな指圧を行うことができると説明。参加者らは、簡単にできる“目からうろこ”な指圧レッスンに聞き入っていた。
講演前には、ジャマイカ大使付き料理人の経験を持つ中西茂秋氏がオーナーを務めるレストラン「Aki on West 4」の食事を楽しんだ。
ほか、会場では大橋氏から提供された診療券、ビデオ、著書が販売され、それらの売り上げは全額、義援金として被災地に寄付された。
(2011年5月28日号掲載)